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「中日友好交流30年」出版 [2008年12月14日(Sun)]


出版された「中日友好交流30年史」


「中日友好交流30年」出版


2002年9月24日、ニューオータニで開催された『日中国交正常化30周年民間交流大会』で、『2000年の歴史を鑑として』と題して講演を行った際、「友好ムードばかりが強調され、日中間で30年の総括がきちんと行われていない。これでは未来を担う青年へのメッセージがない」と苦言を呈したことがある。

そんなこともあり、笹川日中友好基金では、日・中両国の若手研究者が5年間にわたり歴史問題について研究した成果を『国境を超える歴史認識』として、中国社会科学文献出版社と東大出版会より中国語と日本語で同時出版した。

真面目な研究成果は、ほぼ好評を得た。このプロジェクトは次の共同テーマ『1945年・終戦前後の人の動き』を研究し、来年3月ごろ、中国語、日本語での同時出版を予定している。

このプロジェクトに惜しみない協力をしてくれたのが、中国社会科学院傘下・中国社会科学文献出版社の謝寿光社長であった。「中国語訳について、若干のニュアンスの相違を認めて欲しい」との注文に、「それならば中国語訳は出版しません」との私の返事に、勇気と誠意を持って答えてくれた人である。

気心の知れた私達は、日中平和友好条約締結30周年にあたり、政治、経済、文化、教育、民間交流を網羅した『中日友好交流30年史』の出版協力を約束し、この度、1年半という短期間に中国の学者を動員し、写真のように第1巻・政治、第2巻・経済、第3巻・文化教育・民間交流の3部作(1978年〜2008年、)合計1061ページ、1,164,000文字にわたる労作を出版することが出来た。

この書籍は東大出版会によって日本語訳が出版されるべく、準備が進められている。中国の学者がこの30年をどのように評価したか、興味深い。

また、来年度の事業として、日本側の学者にも同じ総括を行ってもらい、これも日中両国で同時出版の上、日中の専門家によるシンポジウムも考えている。

お互いの意見の一致が重要なのではなく、違いが何であるかを認識することが重要なのである。そして今回の出版で何よりも嬉しいのは、学者の論文ではなく、次世代の日中両国の若者にも理解出来るような内容になったことである。
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