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マダガスカル マーク・ラヴァルマナナ大統領・面談 [2008年06月17日(Tue)]



マダガスカル マーク・ラヴァルマナナ大統領・面談

2008年5月30日 午前8時30分
於:インターコンチネンタル横浜

<笹川>
 閣下のご活躍でマダガスカルの経済状況も大変良いようで、私たちも遠くから拍手と喜びを感じています。

<大統領>
 そのようにお話いただき、嬉しく存じます。
 貴殿がマダガスカルのことを考えていただいていることに私は大変嬉しく存じます。

<笹川>
 昨日は福田総理と本会議の議長である森元総理にも話したことですが、閣下はアフリカ大陸で最もよく仕事をする大統領です。

<大統領>
 私のやり方は成果を目指すことです。応援いただき、感謝します。
 小泉前首相とも非常に仲がよく、ジャカルタでお会いしたときに大変好意にさせていただきました。また森元総理にも仲良くさせていただいています。今回の訪問では福田総理との関係を深めることができました。

 日本の皆さまは、成果を挙げることを重視されています。私の政権になってからマダガスカルの経済成長率は6%になりました。

 私の政権前は、子どもの死亡率は千人当たり154人でした。今では54人です。そして2015年までには45人まで下げたいと考えています。
 母子の健康問題は重要な課題であると位置付けています。

<笹川>
 先般、ジュネーブで保健大臣と面談しました。大統領閣下の指導のもとでハンセン病が制圧された実績は国際社会でも評価されています。さらに多様な分野で成果を具体的な数字で表されていることに感動しました。

 今日は一つお願いがあります。私は生涯の仕事をハンセン病の制圧とその人権問題の解決に充てています。日本政府は国連の人権理事会にハンセン病と人権についての決議案を提出いたします。マダガスカルは人権理事会の理事国の一つでありますので、日本政府の提案に是非ともご賛同いただきたいと思います。

<大統領>
 遠慮なく応援させていただきます。

<笹川>
 ジュネーブの代表部に訓令を出していただければ幸いです。

<大統領>
 皆さまは教育に関して、具体的な活動はありますか。例えば、短期間でも日本に留学させるための制度はありますか。

<笹川>
 大統領閣下の要望については、私たちは検討の用意がありますので、遠慮なくお話し下さい。

<大統領>
 経済大臣も日本での留学経験があります。彼は日本とマダガスカルとの関係を深める働きをしています。

<笹川>
 大統領閣下の直轄事業としてご提案がありましたら、私は検討する用意があります。大規模な事業へのお手伝いは難しいかもしれませんが、遠慮なくお話し下さい。



<大統領>
 私は子どもの人権問題に対して、心を痛めています。子どもの人権問題はマダガスカルだけでなく、アフリカ全体の問題です。人権問題に対して、お手伝いいただけることがあれば検討をお願いします。

 人権問題に関して、3つの根本的な問題があります。エイズ問題は深刻になっていて、7〜11歳までしか生きられない子が多いのが現状です。貧困も大きな問題です。3つ目は学校がないことです。教育が受けられないのです。この3つの状況が大変深刻です。
 
<笹川>
 昨日、私は本会議でスピーチの機会を得ました。アフリカ大陸の約7割は貧しい農民です。私は農業政策なくしてアフリカの貧困解決はないというスピーチをさせていただきました。

 ところが、今回の会議では農村の問題についてあまり発言がなかったように思います。着実に農村での収穫が得られれば、彼らは若干の収入が得られるようになります。その結果、子どもを学校に通わせることができるという、顕著な例を私は22年間、アフリカ大陸で証明してきました。

 若干の現金収入があれば、農民の偏った栄養状態を改善することができます。また健康状態がよくなれば、幼児死亡率も低下します。7割の農村部の生活向上なくして貧困の解決はないというのが私の基本的な考えです。

<大統領>
 マダガスカルも貧しい国の一つに入っています。今後5年間で成長するためのアクションプランを立案しています。
 私はビジネスマンでした。目標を達成しなければならないということは十分に理解しています。

<笹川>
 この計画は具体的ですね。大いに勉強させていただき、何ができるのかを検討したいと思います。

ニジェール セイニ・ウマル首相・面談 [2008年06月17日(Tue)]



ニジェール セイニ・ウマル首相・面談

2008年5月29日 午後2時15分
於:パシフィコ横浜


<笹川>
 閣下とお目にかかれて大変光栄です。
 私は今年の8月にニジェールを訪問する予定です。私は世界からハンセン病をなくす活動を続けています。WHOのハンセン病制圧特別大使としてニジェールを訪問する機会を得ましたので、是非閣下にご挨拶を申し上げたいと思い、本日お時間を頂戴しました。

 大変恥ずかしい話ですが、これまで24カ国のサブサハラ諸国を訪問していますが、ニジェールには初めての訪問になりますので、広くニジェールについて勉強したいと思います。
 閣下は日本には初めての訪問ですか?

<セイニ・ウマル首相>
 今回が2回目です。前回の訪問の時にはニジェールを代表しての訪問でした。首相の葬儀に参列したときが初めてです。

<笹川>
 小渕首相のご葬儀ですね。
 彼の娘は彼の意志を継いで、政治家として頑張っています。



<セイニ・ウマル首相>
 ハンセン病と闘っていただいていることに、感謝申し上げます。困っている人を助けること、病に苦しむ人を助けることは大変崇高なことだと思います。
 ハンセン病は今では消えつつある病ですが、アフリカ大陸にも多くの病人がいたわけで、それが未だ数箇所に残っています。ニジェールでもハンセン病の症例が残っていますので、今お話しのように、ハンセン病と闘っていただけることは大変に良いことだと思います。

 ニジェールとしても、ハンセン病対策としての国の計画があります。またラウルホレロ財団が、この病との闘を支援をしています。以前に比べ、この病は少しづつではありますが数が少なくなっています。しかし、わが国でも地方によってはまだ症例が残っています。この病の治療には時間がかかります。病を患った患者に対しては、ラウルホレロ財団がニジェールの国の計画と相乗効果を図りながら、治療を行っています。

 患者が完治した後、社会復帰できるようお手伝いし、患者が社会から排斥されないように取り組んでいます。病気、症例に対しては、先ずは予防することです。仮に患者が出た場合は治療し、治った後は働けるように、他の人々への感染の恐れがなくなったときに社会復帰できるように活動しているのです。

<笹川>
 閣下がハンセン病に対して深い見識と患者に対するご理解をお持ちであることに心から感謝いたしたいと思います。
 私たちはラウルホレロ財団とともに仕事をしています。ハンセン病は既に治る病です。私たちは世界中に薬を無料配布してきました。特にニジェールでは素晴らしい成績を挙げていることを承知しています。

 ハンセン病は初期段階で発見されれば、障害を残すことなく完治します。

 今は治った患者の社会的差別の問題に対して、日本政府がハンセン病と差別の問題に対して人権理事会で決議案を出すための準備を進めておりますので、私は先週まで、ジュネーブで各国代表への説得に努力してきました。順調に進めば、今年の6月前半に議決案が可決される運びです。

 公衆衛生上多くの病がある中で、閣下がハンセン病という患者数が少ない病気に対して深い理解を持っていることに感謝しますとともに、8月に訪問した際、ニジェールの国を見せていただき、お話しやご指導いただく機会があれば大変嬉しく存じます。 
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