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笹川 陽平
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ハワード大学 [2008年03月07日(Fri)]
(アメリカ滞在)

10:00 ハワード大学 学長面談及び奨学生

11:30 「日米シーパワーダイヤローグ」閉会式 挨拶

12:00 日本人記者と懇談

14:00 ワシントン出発 ニューヨークへ

17:30 ニューヨーク着
産経新聞「正論」に掲載 [2008年03月07日(Fri)]
※3月4日付け、産経新聞「正論」に『9兆5千億円の新たな税収』が掲載されましたので、お時間がある時にでもご高覧いただければ幸いです。




【正論】日本財団会長・笹川陽平 9兆5千億円の新たな税収

2008/03/04
産経新聞 東京朝刊


■たばこ「1箱千円」への値上げを

≪ロンドンは日本の3倍≫
 年明けに仕事で訪れたロンドンの街角で世界的に人気のある銘柄のたばこ1箱(20本入り)の値段を見ると5ポンド(1045円)だった。参考までにニューヨークの友人に聞くと、こちらも8ドル(最近まで960円、円高の現在は約850円)という。対する日本は同じたばこが320円、わが国の安さをあらためて実感した。

 この際、「暴論」の批判を覚悟の上で、日本も1箱1000円とするよう提案する。現在の3倍以上になるが、たばこ増税は喫煙規制が進む世界の大勢であり、厳しい財政赤字の中、実現すれば大きな財源になる。国会には超党派の議員立法として正面から取り組んでいただくようお願いしたい。

 国内のたばこは最近、2003年と06年に一部を除き1本当たり1円、8%前後の値上げが行われ、国産、外国産合わせた平均価格は20本入り1箱が304円、うち62.3%が税金である。欧州各国の税率は英国が82.4%、仏80.9%、独80.4%、伊74.9%(05年実績)。税率でも日本の低さが目立っている。

 一方、07年の国内消費量は国産、外国産を合わせ年間約2,700億本、これに伴う税収は約2兆2,000億円。1箱1000円に値上げした場合の1本当たりの価格は約15円から50円に上がり現在の消費量で単純計算すると、これに伴う税収増は9兆5000億円の巨額に上る。仮に喫煙率、消費量が3分の1に落ち込んだ場合も3兆円を超す税収増が見込める計算で、新たな財源として消費税より先に議論すべきテーマでもある。


≪未成年の喫煙も抑制≫
 この場合、販売価格の90%は税金。たばこは「高級な嗜好(しこう)品」となり、ほぼ間違いなく未成年者の喫煙は抑制できる。民間の調査によると、1箱500円を超えた場合、半数が「喫煙をやめる」と答えており、喫煙率は予想以上に落ち込むかもしれない。
 1000円時代のたばこ文化は大量生産、大量消費の中での漫然とした喫煙から、高額の税金を納得した上、健康を強く意識したスタイルに様変わりする。増税分を有効に活用することで、喫煙者が一方的に批判される、とげとげしい雰囲気も緩和されるかもしれない。
 何時の時代も大きな改革には既得権益を持つグループを中心に根強い抵抗勢力が存在する。しかし、たばこと同様、心地よい覚醒(かくせい)感を売りにするコーヒーも安いところで1杯250円。冷静に双方を比較すれば、至福のひと時を与えるたばこの1本50円は決して高くはない。
 恐れることなく大胆な値上げを提案すべきである。従来のような小刻みな値上げはその場しのぎの財源づくりの色彩が強く、巨額な財政赤字を前に説得性を欠く。いま求められるのは本格的なたばこ論議である。


≪貴重な財産の有効利用を≫
 増税に伴う財源の使途も大きなテーマ。日本は03年に世界保健機関(WHO)の総会で採択されたたばこ規制枠組条約(FCTC)を批准しており、条約が目指す「喫煙率を中長期的に減らし国民の福祉向上を図る」施策に活用するのが本来の姿となる。全国的に深刻化する産科医不足の解消策や、患者のたらい回しが急増している救急医療の立て直しなど、必要な事業はいくらでもある。現在2万人前後に上るたばこ農家(生産者)の転作・転業支援が必要なのは言うまでもなく、増収分で十分可能である。

 現在、国債や借入金など国の債務残高は800兆円に上り、公債残高のGDP比率も150%を超える。先進国では例のない突出した数字で、巨額の財政赤字が経済の活性化を阻害している。1500兆円の個人金融資産があるとはいえ、国の経済は危険水域に入っており、政治家や財政当局の責任は重い。

島国日本が海を守るため昨年、成立した海洋基本法も、日本財団の関連団体がまとめた政策提言を、議員立法として提案していただき成立した。たばこ値上げも政府や自民党の税制調査会で長時間の議論を重ねるより、議員立法として、国会で分かりやすい議論をした方が国民の理解を得やすいのではないか−。

 たばこ増税は数少ない貴重な財源のひとつ。同時に、内外の各種調査をまつまでもなく、喫煙が健康に与える悪影響、さらに禁煙に伴う効果が極めて大きいことははっきりしている。増税論議を通じて税に対する意識が高まり、喫煙率が低下することで肺がんなど健康被害が減少すれば、伸び続ける国民医療費を抑制する上でも、これに勝るものはない。真剣な論議により大幅値上げが早期に実現されるよう期待する。(ささかわ ようへい)
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