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アフリカの桃源郷 [2006年08月16日(Wed)]

「アフリカの桃源郷」


最近、中国のアフリカ進出は目覚しく、石油を中心とした地下資源の買付けや、ODA活動は日本の存在を影の薄いものにしている。レソトのような小国にも中国大使館(日本はなし)があり、大規模なアメリカ向けのジーンズ製造工場があった。


海抜約2500mにあるモハレ・ダム


レソトの外貨収入のほとんどは、南アへの出稼ぎ鉱山労働者の仕送りと、海抜約2500mにあるモハレ・ダムの南アへの水売却収入に頼っている。水の売却代金は毎月200万ドルである。

この貴重な外貨収入のもとであるダムはレソト唯一の観光資源でもあるので、是非観察しろとのことで出かけることにした。

首都マセルからアフリカにしては素晴らしい道路を快適に走る。海抜2000mを超えるあたりから桃(桃に似た花かも知れない)の花盛りである。季節は乾期なので高原は一面茶色ではあるが、その中で桃の花は一段と目立ち、サボテンと柳の新緑が点在していた。


「天空の王国」レソト


道路脇には雪解けの清流が勢いよく流れている。一面の枯草を馬、牛、羊がのんびりと食べていた。穏やかで、時がゆったりと流れている感じがした。レソトは「天空の王国」ともいわれ高い山がそびえている。

テレビで見たフンザや雲南省の桃源郷に勝るとも劣らない、アフリカ離れした景色であった。点在する家の中では、あるいはHIVエイズの悲劇があるのかも知れない。これはあくまでも車窓から見た風景の感想である。


アフリカにもかかわらず雪で視界が悪く危険な帰り道になった


ダムは別に驚くことはなかったが、寒さにはまいった。わずか5、6分で早々に引き上げることにした。行きは穏やかな桃源郷の風景を満喫したが、帰途は一転、激しい雪となり、フロントガラスに打ち付ける雪で見通しは極端に悪くなり危険な山下りとなった。

運転手は自身あり気に心配はないと言うものの、普通タイヤでの雪道の下りは久しぶりに身を硬くした。アフリカ20カ国の訪問の中、タンザニアで遠くキリマンジャロの冠雪を見たことはあるが、雪に降られたのは初体験であった。

ふと、加藤大介主演の映画「南の島に雪が降る」の題名を思い出した。首都マセルも雪であった。雪の日にくる花嫁は幸福になるとスウェーデンでは言われているが、レソトでは雨の日にくる花嫁は幸福になるという。


※ アップした雑感は、7月30日から8月10日までハンセン病制圧活動のため、アフリカ3カ国(レソト、アンゴラ、モザンビーク)を訪問した時に感じたこと、気づいたことを書いたのものです。
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