「国連人権理事会とジュネーブ日本代表部」 [2008年06月18日(水)]
![]() 「国連人権理事会とジュネーブ日本代表部」 この組織はスイスのジュネーブにある。日本政府は「ハンセン病患者・回復者及びその家族に対する差別撤廃決議案」を提出することになった。 私は「ハンセン病人権啓発大使」として、日本政府・ジュネーブ代表部の方々の懸命の努力にささやかな協力をすべく、代表部の磯俣公使のお供で各国代表部を廻った。 5月21日〜23日の3日間に *WHOアメリカ地域事務局長/ミルタ・ローズ博士 *ブラジル保健大臣/ゴメス・テンポラォン氏 *ネパール保健大臣/G. ポッカレル氏 *ミャンマー保健大臣/ウナ・マウ・ルウィン氏 *マダガスカル保健大臣/ジーン・ルイス氏 *モザンビーク保健大臣/P.I.ガリドー氏 *DRコンゴ保健大臣/マクウェンジ・カプト氏 *WHO熱帯病感染局長/ロレンゾ・サビオリ博士 ロシア/ヴァレリー・ロシュチニン大使 *インドネシア保健大臣/S.F.スパリ氏 ルーマニア/ドルー・コステア国連人権理事会議長 *フィリピン保健大臣/フランシスコ・デュキュエ氏 *ブラジル/フロレンツィオ大使 *WHO障害者担当局長/エティーネ・クラック博士 インド/S.シンハ大使 フランス/ジーン-バプティスト・マティ大使 *ハン先生(S.T.Han 前WPRO事務局長) パキスタン/マソド・カーン大使 イギリス/ピーター・グーダム大使 なお、*印は、私の単独行動である。 今回6月5日はカナダ、スイス、インドネシア、イタリアの代表と面談。カナダを除き好意的であった。 カナダの主張は「ハンセン病は『健康と人権』のテーマの中で議論すべし」とのこと。当方は「患者は世界で20万〜30万人程度に激減し、この患者達には無料の薬と患者への対応のシステムがある。しかし、1980年代以降、ハンセン病が回復した1600万人の人々とその家族の受けている不当な差別が問題である」と重ねて主張したが、理解を得られたようには見えなかった。幾俣公使によると「反対票を入れるほどではないのでご心配なく」とのことだったが・・・。 日本国政府ジュネーブ代表部は、北朝鮮の「日本人拉致問題」のように投票ではなく全会一致を目標に活動されている。私もこの「ハンセン病と差別」の問題は、政治・思想・宗教・人種を超えたグローバルな問題であり、男、女、老人、子供を含む普遍的テーマだと強調した。 6日はキューバ代表部にパラシオス大使を訪問。日本人拉致問題では反対の論陣を張り、元気で影響力のある大使と、事前ブリーフィングを受けていた。 世界保健機関創設に関与したフィデロ・カストロ前首相には、10年前に面談したこと。東チモールやアフリカ諸国での医療協力に、キューバは積極的に活動していることを述べ、「ハンセン病と差別」の問題に協力要請すると、目を潤ませて「最大限協力する」と強く私の手を握ってくれた。これは私の説得力というよりも、親身になって献身的に協力して下さる通訳の平野加奈江女史の賜物である。次の中国代表部の李大使も「日本人拉致問題」では反対の立場で、実直ではあるが硬いタイプの官僚であるとブリーフィングを受けた。 まず四川大地震のお悔やみを申し上げ、本題に入った。 東京出発前に姉妹関係の東京財団で、中国人権の専門家を招聘しての勉強会を開催し、私を表敬して下さったメンバー表を大使に見せたところ、中国共産党党学校の副学長の名前を見つけ「1ヶ月間党学校で一緒に勉強し、このメンバーは良く知っている」と固い表情を崩した。 勢いに乗って「胡錦涛国家主席の来日は日中両国が未来に向かって進むことを確認した。その具体例として共同提案国として参加して欲しい」と要請。すると少し固い表情にはなったが、本国の判断を仰ぐと約束してくれた。 次はイスラム世界とアフリカ諸国に強い影響力のあるエジプト大使である。 日本財団とエジプトは特に関係はなく、オーソドックスに事情を説明したところ、「特に反対の理由はないね」との反応であった。 次はEU。 22ヶ国を代表する議長国はスロベニアであり、「ハンセン病と差別」の問題はアイルランドが担当するとのことで二人で現われた。型通りの説明ではあったが、平野加奈江通訳の熱情こもる英語通訳は、十分相手に理解されたと思う。 バングラディッシュのラーマン公使参事官は無条件に賛同された。 夕刻7時からの日本国政府ジュネーブ代表部では、パリでのWTOの会議からトンボ帰りの北島大使主催で、国連人権理事会の加盟代表部の関係者を招いてのパーティーがあり、挨拶と短い「ハンセン病と差別」のフィルムを上映する機会を得た。代表部総出のサポートで出席者より「毎日のようにあるパーティーの中でも有意義なパーティーで考えさせられた」とのコメントもあり、お世辞半分としても好評であった。 決議案の全会一致を目指す日本代表部は、北島大使、宮川次席大使、磯俣公使、山中参事官、多くの事務官が一致団結、積極的活動を展開されている。 甘い予想かも知れないが、6月18日の「決議案」が、全会一致の画期的決議案となることを願っている。 北島大使をはじめ、代表部の全ての皆様に感謝の誠を捧げます。 |











世界保健機関創設に関与したフィデロ・カストロ前首相には、10年前に面談したこと。東チモールやアフリカ諸国での医療協力に、キューバは積極的に活動していることを述べ、「ハンセン病と差別」の問題に協力要請すると、目を潤ませて「最大限協力する」と強く私の手を握ってくれた。これは私の説得力というよりも、親身になって献身的に協力して下さる通訳の平野加奈江女史の賜物である。