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インドのハンセン病のコロニーを訪問(その2) [2005年03月20日(Sun)]

(その1から続きます)
コロニーに隣接しているハンセン病施設(Kondhawa Leprosy Hospital)には、150人の患者さんが生活していました。患者さんは笑顔で私と握手を交わしてくれました。
この施設は、多くの人の出入りがあり、清潔で和やかな雰囲気がします。
施設を見て回ると、患者の中に13歳くらいの少女がいました。
彼女の様子を見ると、症状はほとんど無く、なぜここにいるのか理解しがたいものでした。もし彼女の出身地に、ハンセン病に対する正確な知識をもった医師がいれば、薬を飲むだけで施設に入らずに済んだでしょう。少女がここに入所したことで、完治したあとも社会から差別を受けると思うと、とても心が痛みます。

その後、ハンセン病回復者たちが運営している町工場をおじゃましました。私はこの工場で大きな喜びを感じました。この工場はインド最大の自動車製造会社(TATA)から注文を受け、車のエンジン部品やバンパーなどを生産しています。社員はハンセン病回復者など80人。
彼らは一般の工場と同様に、車の部品を生産し、大手の自動車会社に納品しているのです。私は彼らに声をかけながら、様子を見て回りました。
回復者である工場長の話によると、何度か倒産の危機があったが、社員全員が給料を返上し、会社のために一丸となり工場を支えてきたそうです。
ここで働く人達には夢と希望があります。今では工場の生産が軌道にのり、社員の賃金もインドにおける労働者を上回るほどとなっているそうです。

工場視察の最後に、社員全員に話しをする機会をいただきました。
その場で私は「この様な成功事例を社会に周知することこそ、ハンセン病に対する社会の偏見を無くすことにつながり、皆さんの成功は、全世界のハンセン病患者・回復者に勇気と希望を与えるものです」と話ました。

夕方、デリーに向かうためにプーネを発ちました。

<写真>患者さんからたくさんの話を聞きくことができました。

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