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「日中医学交流会議2019東京」―挨 拶― [2019年08月05日(Mon)]
「日中医学交流会議2019東京」
―挨 拶―

2019年6月19日
於:日本医師会館

ご紹介賜りました日本財団の笹川でございます。私がここに立つのを不思議に思われる方もいらっしゃるかもわかりませんが、若干ご挨拶をさせていただきます。

まずはもって中国大使として新たに赴任されました我々の古い友人であります孔(こう)特命全権大使、尊敬する饒(らお)中華医学会副会長をはじめ、日本側からはただいまご挨拶されました日本医師会会長の横倉先生、久先生、長くお世話になっております小川先生にご出席いただき、ここに素晴らしい会議が開催されることは、私にとりまして感無量のことでございます。

と申しますのも、今から35年前の1985年に「日中医学協会」が設立され、文化勲章を受けられたがん研究会の黒川先生、東大の初代薬学部長でクリスチャンの石館守三先生のお二人が若造の私のところにお見えになり、これから日本と中国の関係を本格的にやっていくうえで一番大切なことはやはり人々の健康の問題でしょう。そのことを基礎にしてしっかりした交流を行いたいとのお話をいただきました。

日本財団の政治、思想、宗教、人種、国境を超えて人道的活動を行うという基本方針に合致するお話でしたので、当初10人程度の医学生をという話でしたが、私共としては、中国は広いので1回に100人はお迎えしようではありませんかということで始まったわけです。

私からは中国の衛生部に二つ条件を出しました。一つは中国全土からお迎えしたい。もう一つは医学のあらゆる分野からお迎えしたいと。その基本原則に基づいてやりましょうということになりました。

まず長春医科大学において、選ばれた方を8カ月間日本語漬けにしました。日本から教師を派遣し、単に日本語だけではなくて日本の生活習慣も含めて勉強していただき、その上で来日していただいたわけです。日本の受入れ先大学においては、北は北海道から南は沖縄・琉球大学に至るまで、2000人を超える生徒の受け入れに難色を示された学校は一校もございませんでした。この事業は日本側の医学界のご協力の賜物であります。また1年間と滞在は短かったのですが、すべての方が中国にお戻りになりました。当時は中国から外国に留学に出ますと国には戻らないということが中国政府の大変な悩みでしたが、このプログラムについては全員が戻ってきてくれたということで、中国政府並びに中国共産党から高い評価を受けたプログラムでございました。

10周年も20周年も人民大会堂に多くの人にお集まりいただき、盛大な記念式典を行ってまいりました。来年は35年になるわけですから、出来ますればご来席の皆さま方のご協力をいただいて、また人民大会堂で留学生OBを含めまして全員が集まってくだされば、大変素晴らしいことだと思っております。日中の交流の中には何万というプログラムがございますが、30年以上に亘って着実に努力し、日本の先生方のご協力によって中国の医学の進歩に大きな足跡を残したという事業は他にないと、中国の政府高官からも高く評価されてきたわけでございます。

ここに至りまして小川先生から、中国の努力でそろそろ日本が教える時代から共に研究をする時代に変わるべきところまできている。ですから、これからは少しシステムを変えて博士号を取得していただき、日中共同研究というレベルに上げましょうというお話をいただきました。このプログラムは日中共同で研究するレベルに上がってきた。そして新しい留学生には日本で博士号をとっていただこうと、こういうプログラムに発展してきたわけです。35年間ずっと傍で見てまいりました私にとって、そういう意味で今日の会議が大変感無量なものであると、冒頭で申し上げたのにはそういう経緯があります。

その間の中国の留学生のご努力は本当に驚くべきものがございました。私は先週、中国の新疆ウイグル自治区に参りましたが、そこでお迎えくださった李先生という女性の先生は、第7期生でございましたけれども、日本にお越しになったときに答礼のご挨拶をされました。皆さん毎年原稿をお読みになるのですが、彼女は美しい敬語を使われた日本語で原稿なしでお話しされました。どこで勉強なさったのですかとお聞きしましたところ、日本の短波放送で勉強しましたとお答えになりました。新疆ウイグル自治区から50人の選抜の中でたった一人選ばれて来日され、一度帰国されましたが、その後京都大学で博士号を取られ、今や高血圧の問題については中国で最高の権威者の一人になっておられる方で、30年ぶりにお会いし、お互い大変懐かしく思い出を語り合うことができました。

中国の趙群先生を中心に、この笹川奨学医学生の同学会、日本でいう同窓会は大変しっかりとした組織として運営されておりまして、日中医学協会に参加する先生方も毎年現地を訪問して下さり、友好を深めるだけではなくて、各地で共同でシンポジウムを開催していただいているということで、日中医学協会と中国医学界との間の堅い絆、歴史のある絆というものがこれからもさらに発展していくだろうと期待しております。

すでに中国の皆さんの努力によって共同研究のところまで進歩したということに、中国の皆さんに心から敬意を表したいと思います。政治的には山あり谷ありですが、地政学的に離れがたい中国と日本の関係でございます。問題が生じるのは隣国同士仕方がないことでございますが、どうぞ医学の分野におきましては、これからも大いに将来を見据えて発展していただきたいと思います。日本財団は今まで100億円の資金をこの事業に投下してきましたが、これからもお傍でご支援をさせていただけることを誇りに思っております。

今日の会合が成功することを心から願ってお祝いの言葉といたします。
ありがとうございました。
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