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「ミャンマーの停戦」―ミャンマー国軍の決断― [2018年12月27日(Thu)]
「ミャンマーの停戦」
―ミャンマー国軍の決断―

ミャンマー政府の最重要課題は、民族の数え方によって15とも20ともいわれる少数民族武装勢力との70数年にわたる紛争を終結させ、統一の連邦国家を建設することにある。しかし不幸なことに、国際社会の注目はラカイン州で惹起したロヒンギャ問題に集中し、ミャンマーの悲願が掻き消された状況にある。もちろんロヒンギャ問題は重大な人道問題であり、その真相解明とバングラディシュに逃れた避難民の帰還が喫緊の課題であるのは言うまでもない。

ところで、私が全土停戦と避難民への人道的支援をはじめとした復興支援活動のためミャンマー国民和解日本政府代表を拝命して早くも6年が経過する。この間、計90回にわたり現地を訪問し、少数民族武装勢力、ミャンマー政府、ミャンマー国軍との会談設定や直接交渉に精力的に取り組んできた。その結果、2015年には少数民族武装勢力8グループが停戦合意に署名、今年は最強硬派の指導者が率いる新モン州党、ラフ民主同盟が停戦に同意した。

70年を超す紛争に伴う国軍と少数民族武装勢力との相互不信と憎悪は想像を絶する。相互の信頼を醸成するには理論・理屈より面談を重ねる以外になく、アヒルの水掻きを永年、続けてきた。とりわけ国軍幹部には一方的停戦に踏み切るよう、真心を込めて再三再四、説得してきた。停戦未署名グループはキリスト教徒の多い地域でもあり、国軍が一方的にクリスマス停戦を宣言すれば全土停戦への大きなステップになる。そう確信し、勇断を持って停戦を宣言するよう国軍幹部を誠心誠意、説得してきた。

私の進言がどこまで効果があったかは不明だが、12月21日、ミャンマー連邦共和国のミン・アン・フライ国軍司令官は、紛争地域での軍事行動の全面停止を宣言した。

これを機会に、ミャンマー政府と少数民族武装勢力との政治協議が進展し、近い将来、ミャンマー統一連邦共和国が実現するよう切望する。ミン・アン・フライ国軍司令官の宣言を受け、河野太郎外務大臣、さらに筆者もミャンマー国民和解日本政府代表として以下の談話を発表した。

***************

ミャンマー国軍の少数民族武装勢力に対するミャンマー北東部における軍事行動の全面停止の宣言について
(河野太郎外務大臣談話)

平成30年12月22日

1 12月21日(現地時間同日),ミャンマー連邦共和国国軍司令官は,2018年12月21日から2019年4月30日までの間,ミャンマー北東部において,少数民族武装勢力に対する国軍による軍事行動を全面停止することを宣言しました。この宣言は,ミャンマーの少数民族和平の進展に向けた前向きな動きであり,日本政府として心より歓迎します。
2 日本政府は,笹川陽平ミャンマー国民和解担当日本政府代表を中心に,ミャンマー政府・国軍及び少数民族武装勢力の双方に対し,停戦の実現を強く働きかけてきました。
3 ミャンマーにおける和平と国民和解の実現は,インド太平洋地域の平和と安定のために極めて重要です。日本政府は,今般の国軍による軍事行動の全面停止により,戦闘が停止され,ミャンマー全国における恒久的な停戦と和平につながることを強く期待します。また,戦闘の停止により,現地への人道アクセスが速やかに確保され,人道状況が改善されることを期待します。
4 また,日本政府は,停戦が既に実現しているカレン州,モン州等において,紛争の影響を受けた住民の生活向上と帰還民の再定住のため,日本財団等の日本のNGOと連携し,住居,学校,医療施設等のインフラ整備,農業技術支援,住居電化等の復興開発支援を実施してきました。今後,より多くの人々が和平の果実を実感できるよう,引き続き支援を着実に実施していきます。


ミャンマー国民和解日本政府代表・笹川陽平談話

「少数民族武装勢力との停戦合意はこれまでに10武装勢力との間で成立しているが、この日のミン・アウン・フライン国軍司令官の停戦表明で、交渉が難航してきたカチン独立機構(KIO)など主要な武装勢力との停戦が大きく前進、全面和平への大きな第一歩が開かれたと確信する。
6年間90回に渡るアヒルの水かきの如き日本政府代表としての活動が、今回の国軍司令官の発言に反映された形で、ミャンマーのすべての国民が望む連邦統一国家に向けて大きな第一歩となり、歓迎する。日本政府の支援の下、可及的速やかに国外や国内の避難民に対する食料など人道的支援を実行に移したい」
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知人から、ミャンマーが迫害する民族は、かつて、イギリスが庇護し、ミャンマーを迫害していたと聞いた。イギリスがUNを表に、ロヒンギャを擁護するのも納得できる。イギリスはロヒンギャを救い出す道義的責任がある。
 ここまでこじれたら、イギリスを交えて話すしかないと思う。
 日本財団には、大戦前のミャンマー状況を分析できる歴史学者が必要;可能であればイギリス人とミャンマー人だと第一段階では思う。
ロヒンギャ人の悲劇を前面に出す作戦は終了させるべきだろう。悲劇は山のようにあり、人々は飽きはじめている。
 事実発掘と論理構成が必要なこの問題に笹川財団は立ち向かう勇気があるのか?
Posted by: 伊能 和枝  at 2019年01月03日(Thu) 22:37

民族紛争は日本にいますと想像の世界です。
歴史上根深い要因があるのでしょうから、会長様など政府機関以外のルートから始まるように拝見しております。
本年お世話様になりました。
来年度も宜しくご指導賜りますようお願いいたします。
良いお年をお迎えください。
Posted by: 松鵜四郎  at 2018年12月28日(Fri) 17:28