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社会貢献支援財団―表彰式― [2018年12月26日(Wed)]

「社会貢献支援財団」
―表彰式―


社会貢献支援財団は設立されて早47年。目立たないところで志高く、社会の底辺での生活を余儀なくされている方々に手を差し伸べ、長年に亘って黙々と利他の心(自分を犠牲にして他人の幸福を願うこと)で奉仕されている方々や、キリスト教でいうアガペー(無償の愛)で活動されている方々を探し出して表彰する財団である。

日本が世界一安心・安全な国といわれるのは、国内は勿論のこと、海外でも活動されているこのような方々のお陰であり、艱難辛苦を乗り越えた報告には、時として涙を禁じ得ない事もある。

以下、式典後の慰労会での私の拙い挨拶です。

****************

2018年11月26日
於:帝国ホテル

まずもって長年のご労苦が報いられて表彰された皆様方のご活動に、心から祝意と同時に尊敬申し上げたいと思います。

ご高承の方もいらっしゃると思いますが、日本財団は、今日表彰された方は勿論、ここにお集まりの皆様方のように、社会のために志高くご活躍をなさっている皆様方をご支援することも重要な仕事でございますので、皆様方のご活動の中で日本財団の協力が必要だということがございましたら、遠慮なく連絡いただきたいと思います。

今日はブラジルの巡回医療をなさっている先生の表彰もございましたが、日本財団は海外にいらっしゃる日系人の支援活動も大きな柱の一つで、南米、東南アジアなど、現地に移住された方々のための支援活動は、日系の若人の日本への留学から始まり、現地でお年を取られた方々の施設作り、あるいは病院作りということもやっておりますので、遠慮なくお話をいただきたいと思います。

戦後73年が過ぎ、皆様方のご努力によって日本は素晴らしい国づくりに成功したことは間違いございません。しかし少し現況を見れば、成熟した我が国におきましても、ともすれば国民の権利の主張が強くなりすぎ、政治家は国民を満足させるための仕事に奔走しすぎたため、様々な問題が出て参りました。

すでに1,100兆円を超える財政赤字が生じたのも、国民があまりにも権利の主張をしたがためで、そういう中で皆様方のように、身の周りの社会課題に気づき、それを解決しようということで第一歩を踏み出し活動され、それらを日本中に広げていくことが健全な日本国を反映させる大きな力になるわけです。皆様方は目立たない活動だと思っていらっしゃるかもしれませんが、安倍昭恵会長をはじめ、皆様方の活動をちゃんと評価し、見守っている人が社会にはたくさんいることにお気づきいただき、良い安全・安心な日本の伝統的な社会を世界のモデルにしていくための主導者であられることをご理解いただきたいと思います。

社会貢献支援財団の安倍会長の活発な指導力により、特に海外で活躍する方々への評価も始まりましたし、御自ら現場を見ていらっしゃることも先ほどのビデオでご覧になったとおりです。日本人の人を思う心、人に対する愛情、そしてより良い社会をつくろうという志が盛り上がっていくことにより、これがまた政治と相まってこの素晴らしい日本国というのが今や世界的に評価を受けているわけです。

世界で76%を超える人たちが現在の生活に満足しているという国は、日本を除いて世界にはありません。しかし我々はそれだけで満足するわけにはいきません。先ほど申しましたように、様々な社会問題も生じておりますので、これは国家だけ、政府行政だけでは解決できません。どうか皆様方のご活動をさらに幅広く広げていただくことによって、政府の政策だけでなく、我々国民一人ひとりも権利の裏には義務があることを自覚し、本来日本人が持っている心の優しさを多くの人たちが共有することによって、さらに世界から評価される素晴らしい日本国が誕生するのではないかと思っております。

皆様方の活動がさらに広がること、そして今まで参加していなかった方々がこのような活動に参加していただけるようご協力をいただきたいのと同時に、ご相談事がございましたら、日本財団をご活用いただくことが、我々にとって大変ありがたいことです。

今まで我々は、例えば、恵まれない子どもたちを救済するため、今45,000人いると言われておりますが、26年振りに社会福祉法の改正をお願いして、恵まれない子どもたちが施設で生活するのではなく、幼い子どもの生活は家庭が世界でございますので、養子縁組制度をさらに活発化する、養子縁組を増やすというようなことを進めています。

また先般は、耳の聞こえない方々が電話を利用するための「電話リレーサービス」というのがあるのですが、国に働きかけてもなかなか進みませんので、先駆的に日本財団が6年間行ってきました。その間、山や海で遭難したろう者7人を救助することが出来ました。諸外国では国がやっていることですので、今後は国でやっていただけるようなモデルをつくり、行政に気付いていただきたいと思っております。

日本は一億総活躍社会を目指しておりますが、罪を犯した方々も社会に出て活動したいという気持ちが大変強いのです。これも法務省にお話申し上げ、刑務所や少年院とタイアップして、彼らが社会に出てきちっと働けるような仕組みのモデルケース作りに協力をさせていただいています。

皆様方の活動の中からよりよい社会をつくるためのルールづくりや、73年間続いてきた社会の仕組み、構造も変えていく必要があるのではないかと私は思っておりますが、それは皆様方の活動からヒントが生まれてくるわけです。どうか日本がより良い明るい未来を次の世代に贈るため、皆様方のさらなる活動をお願いしたいと思いますし、日本財団もお手伝いをさせていただきたいと願っております。

皆様、本日は本当におめでとうございました。また社会貢献支援財団の安倍会長はじめ理事評議員の皆様、そして厳正な審査をしてくださいました選考委員の方々のご労苦、そしてご参会の皆様のご健勝をお互いに祝しながら、より良い明るく安心安全な日本をつくるために、或いはまた海外で活躍していただいている今日表彰された皆様方もそれぞれの国で大いに力を発揮していただけますように、頑張って参りましょう。

おめでとうございました。乾杯!

公益財団法人 日本財団 会長 笹川陽平

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