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日本財団会長 笹川陽平ブログ

写真:ハンセン病の現場から「アフリカ・ピグミー族」

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leprosy.jp
resize.png日本財団はハンセン病の差別撤廃を訴える応援メッセージサイト「THINK NOW ハンセン病」を開設。皆様からのメッセージを随時募集・配信しています。
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「国連人権理事会」―ハンセン病と人権― [2017年09月13日(Wed)]
「国連人権理事会」
―ハンセン病と人権―


ハンセン病制圧活動に従事して約40年。1995年〜2000年の5年間、日本財団ではハンセン病の特効薬であるMDT(多剤併用療法)を全世界に無料で配布した。WHOの調査によると、500〜700万人の患者に配布され、患者は劇的に減少。現在世界で発見される1年間の新規患者は約20万人にまで減少している。

しかし、病気から解放された人々の生活は、元患者として厳しい差別の対象となっていることには何ら変化はなかった。私は医療に重点をおいた活動だけでは不十分なことに気づき、遅まきながら、2003年に国連人権理事会(当時は委員会)に対し、ハンセン病患者・回復者とその家族への差別撤廃の活動を開始した。

いくつもの障害を多くの方々の協力で突破し、2010年には日本政府、外務省の努力で「ハンセン病患者・回復者とその家族に対する差別撤廃決議案」をニューヨークの国連総会で、全ての参加国193ヶ国の賛成で決議された。

その後日本財団は上記決議を受け、5大陸でシンポジウムやメディアを中心に啓発活動を活発に行ってきたが、更に専門家による調査を報告する特別報告者の任命についての決議が、第35回国連人権理事会で、ジュネーブの日本政府国連代表部・志野光子大使を中心に獅子奮迅の活躍で、当初悲観視されていた決議は無事可決された。

NGOである日本財団に与えられた発言時間は2分間である。急用で帰国を余儀なくされた私に替わって、伊藤京子が立派に役割を果たしてくれた。

2004年の国連人権委員会で、歴史上で初めて、ハンセン病問題を提起したスピーチと、今回のスピーチを掲載しました。

******************


※2004年スピーチ
第60回国連人権委員会

2004年3月
於:ジュネーブ


議長、本日ここでハンセン病と人権の問題について、お話させていただきます。
ハンセン病は、有効な治療をしないでいると身体に大きな障害を発生させる病気です。
したがって、大昔から人びとはハンセン病に対する恐怖心と嫌悪の情を持ち続けてきました。
そのため患者は隔離されてきました。
そして隔離は差別を生んできました。
その差別はハンセン病の患者を社会ののけ者としてきました。
ハンセン病患者は死ぬことよりつらい生を生きることになります。
家族はその一員に患者がいることを世間に知られることを恐れました。
患者たちは隠れた存在とされてきました。
そして見捨てられたのです。
現在、ハンセン病は治る病気になりました。
1980年代初期以降、1200万人の人が治癒しています。
116ヶ国で制圧が達成されました。
現在、世界の新たな患者数は60万人弱です。
しかし、議長、問題は残ります。
差別はいまだに社会に根強く残っています。
回復者はいまだに結婚することもできず、仕事も得られず、教育を受けることもできないでいます。
いまだに社会ののけ者として扱われます。
問題は巨大で世界的規模であります。
ハンセン病が危険な病気や遺伝する病気であると多くの人が思っています。
いまでも多くの人が(ハンセン病は)天から与えられた罰だと考えています。
ですからいまもなお数百万人が隔離状態で生活しています。
患者は家に戻ることができません。
家族には(患者は)存在しない者とされています。
昨年、私はWHOハンセン病制圧特別大使として、125日間、27ヶ国を訪問しました。
私はこの目で差別を見てきました。
議長、何故ハンセン病は今日まで人権問題として取り上げられなかったのでしょうか?
その理由は、ハンセン病患者が見捨てられた人たちだからです。
名前も身分も剥奪された人たちなのです。
自分の人権を取り戻すための声すらあげられないのです。
ただ黙ることしかできません。
ですから、私はいまみなさんの前で訴えています。
声をあげることができない人たちに対して注目をしてもらうためなのです。

議長、ハンセン病は人権問題です。
(国連人権)委員会メンバーにこの問題をなくすことに積極的に取り組んでいただきたい。
世界で調査を行い、解決法を考えていただきたい。
そして、ハンセン病に関わる人たちのために、差別のない世界の実現に向けて指針を提示していただきたいと思います。
ご清聴ありがとうございました。


※2017年スピーチ
国連人権理事会 第35部会

2017年6月
於:ジュネーブ


私たち日本財団が初めて、ハンセン病患者、回復者の差別の問題について注意を喚起するために、人権委員会において公式に訴えたのは2004年のことでした。ハンセン病とは、聖書の時代から人類が苦しめられてきた病気です。

以来、日本財団は日本政府他、関係者と共に協力しながら、ハンセン病患者、回復者とその家族の人権についてアドボカシー活動を続けています。2010年、国連総会においてハンセン病患者、回復者とその家族への差別撤廃の決議が採択されました。この決議と、同時に採択された原則とガイドライン(P&G)では、ハンセン病患者、回復者が尊厳と人権を有することが明記されています。このことは重要なマイルストーンでした。

しかしながら、このたび人権理事会に提出された調査委員会のレポートでは、原則とガイドラインで定められていることが完全に履行されるための各国政府の取り組みは、残念ながら十分な段階に達していないという懸念が報告されています。世界の多くの場所で、ハンセン病患者、回復者とその家族は今なお、人権の侵害に苦しめられ続けているということを、私は強調せざるをえません。この状況を正すために、各国政府と関係者は行動を起こすことが求められています。

したがって、私たちは、日本政府からこの第35部会人権理事会に提出されるハンセン病患者、回復者とその家族への差別撤廃の決議を強く支持します。

私たちは、加盟国政府がこの必要性を認識し、決議が本人権理事会において採択されることと確信しております。




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