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日本財団会長 笹川陽平ブログ

写真:ハンセン病の現場から「アフリカ・ピグミー族」

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「忘れられた熱帯病」―ビル・ゲイツ、コフィー・アナンも参加― [2017年07月12日(Wed)]
「忘れられた熱帯病」
―ビル・ゲイツ、コフィー・アナンも参加―


最近、忘れられた熱帯病対策がWHO(世界保健機関)を中心に脚光を浴びてきた。

私はこの「忘れられた熱帯病」、英語では「Neglected Tropical Diseases」という言葉が好きではない。この病気で苦しむ患者たちは、一日たりとも忘れることなく病魔と闘っているのに、「忘れられた熱帯病」とは、WHOは勿論のこと、関係者がこれらの病気対策に努力してこなかっただけのことではないだろうか。

うがった見方かもしれないが、ハンセン病もこの集団に入る病気であるが、日本財団はこの病気に特化して40年以上も世界的レベルで活動し、各国政府関係者の懸命な努力もあって患者数は劇的に減少し、大きな成果をあげてきた。

マラリヤ、結核、エイズ等々、患者数の巨大な病気と闘う国際機関やNGOは数多く存在し懸命の努力をされてはいるが、ポリオを例外に、目立った成果は出ていない。しかし、ここにきて資金提供者や支援者に具体的成果を報告できるハンセン病の成果を参考にすることで「忘れられた熱帯病」についての対策気運が盛り上がってきたのではないかと言うのが「へそ曲がり」の私の見方である。

4月17日はWHO主催で「忘れられた熱帯病対策会議」があり、ビル・ゲイツやコフィー・アナン前国連事務総長も出席された。その席でWHOのマーガレット・チャン事務局長より「金メダル」を頂戴した。

D会合にはコフィ・アナン元国連事務総長やビル・ゲイツ氏も出席.jpg
会合にはコフィ・アナン元国連事務総長やビル・ゲイツ氏も出席

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チャン事務局長からーThe WHO Medalー を授与される


「忘れられた熱帯病」の対策枠組みが出来ても、実際に現場を駆け巡る責任者がいないと簡単には成功しないとの言外の意味も含めて、下記の通りのショート・スピーチをさせて頂いた。

*******************

世界保健機関(WHO)ゴールドメダル授賞式


2017年4月19日
於:スイス・ジュネーブ


B受賞のスピーチの機会をいただいた.jpg
受賞のスピーチ


私は、マーガレット・チャン世界保健機関(WHO)事務局長の在任中にハンセン病制圧の達成を目指して活動してきましたが、ご承知のとおり、その目標にはわずかに届きませんでした。ですから本日、WHOから賞をいただけると伺い、よくて銀メダルだろうと思っていましたら、金メダルをいただけるということで驚いているところでございます。

この本日の栄誉と喜びを、共に活動していただいた方々一人ひとりと分かち合いたいと思います。

40年以上に亘り、日本財団とWHOは強固なパートナーシップを構築してきました。私たちはハンセン病抑制プログラムにおいて、WHOのメインドナーとして活動しております。私たちが、治療薬の無償配布の支援をしたことは、1990年代後半のハンセン病の新規患者数の減少に大きな役割を果たしました。現在ではノバルティスが無償配布を続けてくださっていることで、私たちもスティグマや差別の問題など、他の取り組みに資金を投入することが可能になっています。

そして、私は、ハンセン病はモーターサイクルに例えられると思い至りました。前輪が病気を治すという医療面のアプローチで、後輪がスティグマと差別をなくすという社会面のアプローチです。モーターサイクルは前輪と後輪がともに回らなければ前進することはできません。

このゴールドメダル受賞にあたり、WHOハンセン病制圧大使として、重要な変化をもたらすことにつながったと信じている3つの点についてお話ししたいと思います。

1つ目は、蔓延国の政治リーダーに直接働きかけ、コミットメントを取り付けることです。蔓延国に行くと、大統領をはじめとした政治リーダーが自国の状況についてほとんど知らないことに驚かされることがしばしばありました。ハンセン病はこの国にはないと言ったり、時代遅れの知識しか持ち合わせていなかったりするリーダーもいました。そこで、私は彼らにその国のハンセン病の状況を伝え、対策へのコミットメントをいただくよう求めました。ひとたび政治リーダーのコミットメントをいただくことで、その取り組みに一石を投じることができるということは、どの地域でもいえることです。

2つ目のポイントは、地元の新聞やラジオに加えて、人々が親しみを感じるポピュラーカルチャーを通じて、正しい理解を促進することです。地域によっては文字によるコミュニケーションが難しいこともあり、例えば寸劇や音楽、エンターテイメントなどを通じて、ハンセン病は治る、治療は無料、差別は不当だというメッセージを伝えることで、大きな効果を得られることがわかりました。

3つ目のポイントは、持続可能なイニシアティブを形成することです。私は、ハンセン病制圧大使として、政府、医療専門家、NGO、ヘルスワーカー、回復者組織やその他の関係者をまとめてきました。そうすることで、ハンセン病の回復者が声をあげ、その国の政府と関係を築くことを後押しすることの重要性に気づきました。このコミュニケーションは、ハンセン病回復者に対するエンパワメントになると同時に、政府からの持続可能なコミットメントにもつながります。

今朝の議論は、顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases:NTDs)の抑制あるいは制圧が、いかに貧困の連鎖を断ち切り、持続可能な発展を実現するために重要かということを考えさせられるものでした。

最後になりますが、マーガレット・チャンWHO事務局長の10年以上に亘るリーダーシップに敬意を表します。

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400人以上の参加者で埋め尽くされた会合


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コメント
最高に素晴らしいです!
おめでとうございます。
Posted by: 田中千代美  at 2017年07月12日(Wed) 07:51