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「アメリカ国会議員 大挙来日」 [2014年05月02日(Fri)]
「アメリカ国会議員 大挙来日」


日米間の関係が今一つしっくりいかない問題の一つに、日米議員交流による相互理解の希薄化がある。

かつて、故・山本正氏(日本国際交流センター理事長)が中心になって開催された「下田会議」は盛況であった。日本は高度成長期で、米国の国会議員にとっても日本を知る機会として大いに魅力を感じていたのである。

その後、日本経済の停滞と中国経済の高度成長の中で、米国国会議員の興味は中国へと移行してしまった。いわゆる日本バッシング(日本叩き)から日本パッシング(日本軽視)、そして日本ナッシング(日本無視)の時代である。

もともと米国の国会議員は、上院100人は別として、下院議員の任期はたった二年で、国内政治中心の活動にならざるを得ず、20年ほど前までは、パスポートを所持しているのは3割程度とさえいわれていた。

今回の米国国会議員の来日プログラムは、上院議員6名を含む20人の大型視察団であった。笹川平和財団がこのプログラムを支援した関係もあり、ミャンマー問題について講演する機会を得た。

ミャンマーの現況説明の中で、民主化の一つの指標として、軍事政権下で行われていた厳しい報道規制は100%自由化され、政治犯もほぼ100%解放。約3年間という短期間での民主化を大いに評価していると説明した。

ミャンマー民主化への日本の協力は大きく、日本政府は一早く5000億円の借款を帳消しにして新たなODAの再開を決定。パリでのミャンマー債権国会議を主導し、世界銀行の融資再開へと道を開いた。

また日本政府は、ODAを再開して新たな大規模工業団地開発への協力や、ミャンマー少数民族地域への大規模な人道支援など、率先して活動している。

しかし、ミャンマーにおける日本政府の投資環境の整備も、アメリカ議会はミャンマーの有力企業への経済制裁を継続中で合併会社設立が難しく、海外からの投資は遅れがちである。「アメリカはミャンマーの現下の状況を理解して経済制裁を解除してほしい」と要請した。

ある議員からは、アメリカの経済制裁は当該国の民主化の促進に有効な手段であるとの発言もあった。

これに対し当方は「アメリカは過去、多数の国で経済制裁を実施してきたが、具体的な成功例は知らない。この際、ASEAN等のアジア諸国の政治指導者の率直な意見を代弁して申し上げるが、アメリカの小国に対する人権問題による経済制裁は、中国やロシアの進出を当該国に許しているだけである。世界最大の人権問題国である中国に対して批判も制裁も行わないのは如何なものかとの不満がある」と反論した。

終了後、「中国に経済制裁は無理だよな・・・」と、各テーブルではひそひそ話がささやかれていたようだが、ミャンマーへの経済制裁を考慮したいとの反応もあり、来日議員団が日本に興味を持ち、日本を通じてアジア諸国の状況についても興味を持ってくれたことは評価に値するし、今後の動向に注目したい。

最近、アメリアでは対日議員連盟も結成された。ようやく巨大化する中国への懸念から、カウンター役としての日本への関心が生まれてきたようだ。かつて議員対策は、ハワイ出身の日系上院議員・故ダニエル・イノウエ氏に依存してきた。日本のアメリカ外交は主にホワイト・ハウスと国務省に対してのもので、防衛省も相手はあくまで国防省であった。

現在、オバマ政権と議会との関係が良いとはいえない。イスラエルは別格としても、中国、台湾、韓国のアメリカ議会への対策は飛び抜けており、日本はないに等しい。

5月の連休を契機に、日本の議員も数多くワシントンを訪問するらしい。日米議員交流の活発化は単に二国間の問題だけでなく、広く、特にアジア諸国の代弁者としての役割も大きい。

超党派の日米議員交流の深化を折に望みたい。
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コメント
感銘致します。
米の制裁の問題点を射ており誠にご指摘は的確に思いました。パワーではなくソフトに、共存共栄の視点に立ち利己を考えるのではなく相互発展を目指す。そんな世界を望みます。
Posted by:  at 2014年05月02日(Fri) 22:45

この記事を感銘をもって拝読しました。
ミャンマーについて、よくぞ言うべきことを率直に明確におっしゃって下さったと嬉しく、有難く存じます。
特に米国の制裁は逆効果であり、ロシアや中国を利するだけだとの点は、核心であり、ミャンマーの歴史や国民性に理解を欠く米国の議員には、繰り返し説く必要があると思います。
笹川様には、少数民族問題でも重要なご活動をなさって頂いておりますが、少数民族問題は、ミャンマー社会の安定化の鍵となる問題であり、歴史的背景のある困難な問題ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。以上、お礼と感想の一端まで。
Posted by: 田島高志  at 2014年05月02日(Fri) 11:29