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「ミャンマーの宗教衝突」 [2013年04月03日(Wed)]

「ミャンマーの宗教衝突」
―日本財団の食糧支援―


ミャンマーのラカイン州で仏教徒とイスラムのロヒンジャとの衝突があり、戒厳令の中、テイン・セイン大統領はミャンマー人として正式に認められていなかったロヒンジャを国民として認める発言をして終息に向かった感があったが実情は不明である。

放火された住宅街.jpg
マンダレー管区のメイッティーラ市
放火された住宅街

仏教徒の避難所 Tha Mone Gone monasteryタモンゴン僧院に避難されている人々(約400人).jpg
タモンゴン僧院に避難している人々(約400人)

イスラム教徒の避難所 (2).jpg
イスラム教徒の避難所(体育館 約3000人)
ムスリム教徒の避難所は外部の人立入り禁止のため、柵越しに物資を渡す


ただ、混乱の中でも日本財団の小学校建設は既に4校が完成しており、今年8月までに10校完成予定である。今後は仏教とイスラム教の融和のため、双方一緒に学ぶ機会を作ることも検討中で、我々の活動が一助を担うことができるかも知れない。

Kyawe tae の学校.jpg
開校を待つラカイン州・Kyawe tae の学校

Thein Tan の学校.jpg
ラカイン州・Thein Tan の学校


その後、ヤンゴンに次ぐ大都市マンダレー管区のメイッティーラ市で双方の住民が衝突し、食糧不足の避難民約13,000人が出現。ミャンマー政府から日本財団に緊急食糧支援の要請があり、現地滞在中の日本財団・梅村岳大の獅子奮迅の働きで3月30日、多くの援助団体に先駆けて米65トン(1,300袋)、豆5.4トンを届けることに成功した。

避難民に食べ物がないと放火、略奪等が繰り返され、被害は燎原(りょうげん)の火のように急速に拡大する。そのため一刻も早い食糧支援により被害を最小限に食い止め、事態を鎮静化する必要があるからである。

米トラックから倉庫搬入2.jpg
袋詰めされた米をトラックから倉庫へ搬入


梅村岳大は東日本大震災でも活躍した30歳の青年職員である。今回も状況が全くわからない中、少数民族武装勢力地域に世界ではじめて緊急支援物資の米、医薬品の大量搬入に成功した。当初、タイ在住の活動家・井本勝幸氏の助力を得てミャンマー・ピースセンターと交渉を行い、既に約1,105トン(22,113袋)の米と、医薬品(43クリニック分)の搬入に成功しているが、今回の活動は想定外のことで、彼が単独で政府と調整して現地に自ら同行して配布したもので、ミャンマーに在住する国際諸機関の動きの鈍い中で、米と豆の買い入れ、輸送と、単独で成功したことは素晴らしい活動であったと関係者より高い評価をいただいた。

日本財団の会長として鼻の高いことではあるが、どこまでも謙虚に、人道活動をスピード感を持って実施したいものである。
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