「走るプラネタリウム」―ネピドーからマンダレ―「ミャンマー訪問」その6 [2012年01月25日(Wed)]
![]() 漆黒の闇が天体ショーを演出 「走るプラネタリウム」―ネピドーからマンダレ― 「ミャンマー訪問」その6 早朝にヤンゴンを出発。首都のネピドーまで車で6時間かけて移動し、到着後すぐに要人面談。終わるとすぐにネピドーを出発し、マンダレーのハンセン病病院と回復者村訪問のため車で4時間の道程を急いだ。 ネピドーを離れて2時間ほどで日が落ちた。同行の高山文彦氏が窓に顔を押し付けて「星がすばらしい!」と感嘆の声を上げる。ならばと運転手に頼んで高速道路の脇に停めてもらい車外に出た。満天の星空である。月は地平線のわずか上で空気も乾燥しており、周囲には人家も道路灯もない真暗闇である。 すばらしい眺めにしばし見入っていた高山氏、「あれがスバルですね」と指を差す。筆者「そうするとその上はプリウスですかね」と問いかけると同行者「プリウス?」。感の鋭い高山さん「さすが笹川さん。トヨタと言わないところがいい」これで一同大笑いとなった。 うかうかしているとマンダレーには深夜到着となるとの心配から車に乗り込むと、なんと! 布張りの天井が開き、更に透明のプラスチックも開き、心地よい夜風と共に「走るプラネタリウム」となった。 漆黒の闇を切り裂くように猛スピードで走る車の座席に頭をつけて満天の星を仰ぎ見る。忘れたころに対向車が鈍いライトをつけて走り過ぎて行くだけで、すぐに「走るプラネタリウム」となる。 昔、渋谷・東急にプラネタリウムがあり、リクライニングの座席はデートスポットとして人気であった。筆者も淡い恋心がめばえたころで、デートに出かけたことがあった。星座を見ながら説明する女性の声はうわの空で隣の相手のことが気がかりでしょうがない。勇気一番、手をそっとのばして彼女の手の上にわが手を重ねてみた。嫌がることもなく、手を離した時は汗で濡れていた。遠い昔のことである。 相変わらず車は真っ黒闇の中を疾走している。ただそっと手を重ねる相手がいなかっただけである。 中国四川省の山奥で見た「天の川(ミルキーウェイ)」、モンゴルの草原で眺めた荘厳な星空、寒さに震えながらアフリカで眺めた静寂な宇宙。過酷なスケジュールの活動の中にも眼福を得る機会はあった。 |











