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笹川陽平(ささかわようへい)の国内外における活動の記録。このブログを通じて、私の毎日を覗いてみてください。

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笹川中東イスラム基金と中央ヨーロッパ基金 [2008年12月25日(木)]

日本と中東の架け橋として新たな基金創設(写真:ジェリコ・パレスチナ自治区)


「笹川中東イスラム基金と中央ヨーロッパ基金」


笹川平和財団・羽生次郎会長の主導で『中東イスラム基金』が設置されることになった。

ご高承の通り、日本は石油、天然ガス等、ほとんどのエネルギー資源を中東に依存しており、日本の生命線である。しかし不安定要素も多く、この地域の平和と安定は日本にとって極めて重要な課題であるにもかかわらず、今まで民間レベルの交流は十分ではなかった。

中東地域への日本の情報発信、相互理解の促進は勿論のこと、日本での偏向した中東・イスラムのイメージの改善を、ウェブサイトの利用などを通じて取り組む方針とのことである。

日本財団のWANA(西アジア、北アフリカ、12月24日のブログで掲載)の構想に共鳴するごとく活動してくれることは、この地域に対する日本のプレゼンス強化を民間サイドから強力に支援することになり、期待も大きい。

ところでこの『中東イスラム基金』は『中央ヨーロッパ基金』40億円(ハンガリー、ポーランド、チェコ、スロバキア)をリニューアルしたものである。当時を知る者の一人として若干の感想を述べておきたい。

中央ヨーロッパ基金の設立は1991年3月であった。

当時、東西の冷戦構造が崩壊し東西ドイツの統一の実現をきっかけに、これらの諸国は共産主義による統制計画経済から市場経済への急速な移行を余儀なくされていた。その様な状況下、市場経済への移行の支援を活動の中心とし、具体的には各国の若手指導者の来日プログラム、市民社会育成へのNGO・NPOの支援、環境対策支援プログラム等、多くの事業を行った。

中でも共産主義社会の中で一物一価しか知らない国民に、短期間にどのように市場主義経済を教えるかは緊喫のテーマであった。

検討の結果、慶応大学・鵜野公郎教授の指導のもと、「市場経済とは」という30分、12本のテレビ番組を作成した。費用は1億円近い制作費で、当時は目が飛び出る思いであったが、中欧各国では非常に大きな反響を呼んだ。

「職場定年後の主人公がパン屋の開業を考える。不足資金の銀行借入れの方法、サービス、コスト、利益、減価償却とは何かをやさしく説明する。パン屋は繁昌しているが競争相手のパン屋の出現。サービスの強化、品質の管理、仕入れコストの削減など、競争に勝つ方法を教える」というような市場経済を紹介する内容である。

テレビは各国とも30%を超える高視聴率で、国民への啓蒙のため繰り返し放映された。その後、ソ連、モンゴル、ベトナム、中国でも放映され、多大の効果を上げた。

それから17年。今や中欧諸国はNATO、EUに加盟、自由主義を謳歌しており、今昔の感に耐えない。現地にはこの基金の存続を望む声も根強いが、今後のことは笹川平和財団に考えてもらい、新しい『中東イスラム基金』として再出発する。

大胆な変更が可能なのも、民間組織の優れたところである。
活躍を期待する。
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