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笹川陽平(ささかわようへい)の国内外における活動の記録。このブログを通じて、私の毎日を覗いてみてください。

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産経新聞「正論」に掲載 [2008年01月28日(月)]
※1月18日付け、産経新聞「正論」に『日本料理は最高の外交手段』が掲載されましたので、お時間がある時にでもご高覧いただければ幸いです。




【正論】日本財団会長・笹川陽平 日本料理は最高の外交手段

 
2008/01/18
産経新聞 東京朝刊


■料理人の待遇改善と食材確保を

≪世界のあこがれの的≫
 
 海外の訪問先で要人らと雑談すると、しばしば日本料理の素晴らしさが話題となる。

慶応大学教授の阿川尚之氏も、民間人外交官としてワシントンに赴任した日々をつづった「マサチューセッツ通り2520番地」の中で、ラムズフェルド前米国防長官が多忙な業務の合間を縫って何度か公邸に大好きなスシを食べに来た、と記している。

日本料理が評判を呼び、地元の有力者から「日本レストラン」と親しまれる日本大使公邸もあるようだ。

 日本料理は近年、高級感にヘルシー感も加わり世界のあこがれの的になった。素晴らしい料理を提供すれば多数の有識者が集まり、おのずと良質な情報も集まる。ODA(政府開発援助)の落ち込みで「日本の顔」である在外公館が今ひとつ活気を欠く、との指摘もあるが、食文化の最先端を行く日本料理を外交に活用しない手はない。

 主役は料理であり、これを作る公邸料理人である。食卓外交を強化するには何よりも料理人の待遇改善−身分の安定と新鮮な食材の確保が必要となる。ODAに比べればはるかに少ない負担で実現可能であり、確実な効果も期待できる。こうした“ハートウェア”の強化も立派な文化外交である。

 在外公館の料理人は大半が公邸に住むが、明治政府以来、一貫して「大使が個人的に雇った随伴者」と位置付けられ、公館の職員ではない。大使が代われば役目も終わり、新たに職探しが必要となる。

 ≪嫌われる在外公館勤務≫

 従って新たな任地が決まった新大使の最初の仕事も料理人探しとなる。腕の確かな料理人が信頼できる知り合いの中にいればともかく、通常は「国際交流サービス協会」に登録している料理人を紹介してもらい、条件が折り合えば、一緒に赴任する。

国が給与の一部を補助し額も随時、改定されてきているが、大使が自分の手当の中から支払うことに変わりない。

「ハクがつく」として、それなりの希望者があるのは一部先進国の公館に限られ、日本人料理人の給与が高騰したバブル期以降は、バンコクに駐在するサービス協会関係者が地元の日本料理店に勤務するタイ人料理人から希望者を募っているありさまで、タイ人料理人が目立って増える結果となっている。

 日本人料理人に人気が低いのは、大使が代わると新たに職探しをしなければならない身分の不安定さが一因。公館の正職員にするのが一番の解決策となるが、外務省によると各国にもそうした例はないようだ。

となると日本人料理人を長期安定的に確保するには、給与を全額、国庫負担とし身分の安定を図ることがまず必要ではないか。

 料理を通じ日本文化への理解を深めてもらうには、食器選び、食材の確保から味覚、見た目の美しさまで質の高い本物の日本料理を作り、その素晴らしさを客に直接、説明できる日本人料理人がやはり望ましいからだ。

一概に日本料理といっても、任地の風土に合わせた工夫も必要で、一定の年季も必要となる。大使が交代しても引き続き勤務する料理人をひとりでも増やす必要がある。

 ≪ODAには安住できない≫

 現在、世界各国で活躍する日本の公邸料理人は約150人。質の高い料理人を恒常的に確保していくためには、この程度の国の負担は欠かせない。料理人は自らの腕を通じて外交に貢献する。そうしたプライドを持つにふさわしい肩書・称号や表彰制度も有効だ。

現在も大使の推薦に基づき外務大臣が表彰する制度があるが、叙勲、褒章制度を柔軟に活用する方法も検討されていい。

 同時に素晴らしい料理にはそれに見合う食材が欠かせない。どの公館も刺し身用の魚介や生鮮野菜を現地で調達できない場合、近隣国から空輸するなど苦労している。短時間で世界各地にモノを運べるこの時代、新鮮な食材を必要に応じて日本から空輸する態勢も整備されていい。

在外公館の公式パーティーは天皇誕生日など年数回に限られているが、食材の確保に目途をつけ、もっと頻繁に開催し知日派の養成を図るべきである。

 近年の日本外交は、ODAの数字の大きさに安住し、「利用できるものは何でも利用する」という貪欲(どんよく)さを欠いた気もする。

「主張する外交」への転換が叫ばれる今、日本外交を見直す好機でもある。日本料理には外交手段として活用するに十分な世界の熱い視線があり、情報は人が関心を持って集まるところにある。

たかが料理ということなく、国として真剣に活用を検討するに値するテーマである。それが在外公館の機能強化にもつながる。(ささかわ ようへい)
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コメント
料理外交の重要性はまったく同感です。ルイ18世からウイーン会議に派遣された有名な外交官であるタレーランは王様にお願いしたものである、ひとりの料理人カレームをおさずけくださいと。このときにフランスは欧州列強のなかで敗戦国であり、まともな外交などできない状態であるにもかかわらずタレーランは、ウイーン会議がおわるとフランスはあたかも勝利者のような権利を確保したのです。随行した料理人カレームはウイーン会議のさなか各国首脳をうならせる料理をだして堪能させたのである。その後各国の皇帝・王様はカレームを料理人として招聘している。何年か前であるがパリ市のワインカーヴが競売の対象となった。そのワインリストをみておどいたものである。文豪・アレキサンドル・デュマではないが 脱帽してひざまずいて飲むべしというレベルのワインがごろごろあったのである。フランスの外交の切り札はおくが深いという印象をうけました。在パリ小沢
Posted by: 小沢由和  at 2008年01月28日(月) 18:21