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日本財団会長 笹川陽平ブログ

写真:ハンセン病の現場から「アフリカ・ピグミー族」

leprosy.jp
resize.png日本財団はハンセン病の差別撤廃を訴える応援メッセージサイト「THINK NOW ハンセン病」を開設。皆様からのメッセージを随時募集・配信しています。
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「海の日に想う」その3―北極海についての国際会議― [2015年07月31日(Fri)]
「海の日に想う」その3
―北極海についての国際会議―


「変化する北極の海洋安定化、安全保障、国際協働の確保」と題する長い表題の国際ワークショップが開催された。

アメリカ、カナダ、デンマーク、ノルウェー、ロシアの沿岸国は当然としても、日本をはじめ、アジア諸国も強い関心を持って注目している。

今回の国際ワークショップは、アメリカが初めて北極評議会の議長国となったのを記念し、ダニエル・イノウエ太平洋安全保障研究所と笹川平和財団海洋政策研究所が共催した会議で、アメリカ、カナダ、デンマーク、ノルウェー、ロシア、日本、シンガポール、インド、韓国、中国などの専門家による三日間の会議であった。

以下は私の基調講演の全文です。(原文・英語)

*******************


2015年7月14日
於:帝国ホテル


基調講演風景.JPG


日本財団と海洋政策研究所(Ocean Policy Research Institute:OPRI)はNGOとして、北極海航路に関する研究を行い、長年にわたり、このテーマに関する国際会議を開催してきました。この度、米国が北極評議会の議長国を引き継いだこの年に、ダニエル・K・イノウエ・アジア太平洋安全保障研究所と共にこのような国際ワークショップを開催できることを大変光栄に思います。

これから3日間のワークショップでは、北極海に関する様々なテーマのもと、自由闊達な議論が展開されることでしょう。ワーキングセッションでの議論が我が国をはじめアジア諸国が北極政策を策定・履行する上でのヒントとなることを期待しています。しかし、最も重要なこととして、この国際ワークショップに参加の皆さまが率直な意見交換をし、北極地域のガバナンスにおいて、更なる国際的な協力関係を構築するための共通の認識を探る機会となることを願っています。

さて、日本では来週の月曜日、7月20日は「海の日」です。日本では「海の日」を「海の恩恵に感謝し、海洋国家の繁栄を願う日」という趣旨で祝日としています。7月は「海の月間」でもあり、この機会に北極海について考えることはタイムリーかつ大変意義深いことです。

本日の午後は都内見学も予定されていると聞いております。ぜひ、海を愛する国、日本での滞在を楽しんでいただき、会議で膝を突き合わせて議論をするための、いわば“アイスブレーク”となることを願っています。

日本の極地研究には長い歴史があり、科学的にこの地域の理解を深め、地球環境の動向を把握するための取り組みを行ってきました。

さて、日本財団と海洋政策研究所は1990年代はじめから北極航路の研究に関する取り組みを開始しました。当時、ノルウェーの外務大臣が当財団を訪問くださり、「21世紀の挑戦」と呼ばれる北極海航路に関する共同プロジェクトを実施しないかとの打診を受けました。これは、当時の旧ソ連による「北極海航路開放宣言」の機会を捉えてのことであります。私は、非常に時宜を得たチャレンジだと考え、日本、ノルウェー、ロシアとともにこの研究プロジェクトを開始しました。

北極海航路の商業航路化の可能性について研究する「国際北極海航路開発計画」(International Northern Sea Route Programme:INSROP)という学際的なプロジェクトには、14カ国から400人近くもの研究者が参加しました。本日の会議にも当時INSROPに参加していた団体の代表者の方がご出席くださっていることは大変素晴らしいことです。

1993年から1999年まで、INSROPは北極海航路の利用とこの地域の開発についての様々な可能性を検討しました。その結果、INSROPは、北極海航路を国際的に商業航路化するためには、経済的、技術的、環境的な側面からも実現可能ではあるが、これらの3つの側面について多くの解決すべき課題がある、という結論を導き出しました。この研究期間に蓄積された膨大な研究データは海運業界や潜在的な利用者等の関係者と共有され、この分野における研究の基盤となっています。

ご承知の通り、ここ30年の間に北極海を取り巻く環境は劇的に変化しました。気候変動により、北極海の氷はかつてない速さで融け出しています。このような状況の中、世界中の国々が氷の下に隠れているチャンスを掴むための競争に参加しようとしています。

しかし、北極海は新たに深刻なリスクを抱えています。このまま北極海の氷の減少がつつけば、北極海の生態系とそこに住む人々の暮らしを根本的に変えてしまうリスクが高まるだけではなく、地球全体に影響を及ぼすグローバルなシステムまで変えてしまうリスクが高まっていくのです。

たとえば、海流の変化、生態系への影響、地球温暖化などの問題が世界中で予測されています。実際に、地球温暖化による気候変動は世界の海の環境を著しく変えています。日本財団は最近、プリンストン大学、デューク大学、ケンブリッジ大学などの海洋の専門家と共に、気候変動と海洋資源に関する科学的な研究レポートを発表しました。本レポートは、気候変動の影響によって、赤道付近の島嶼国は2050年までに魚資源を60パーセントも失ってしまう事態を招くかもしれないと予測しています。こうした懸念が高まりつつある中、北極海を取り巻く問題は、沿岸国だけではなくユーザー国も責任を持って対処すべき問題となってきています。

2013年に日本を含むアジア諸国が北極評議会のオブザーバー国になったことで、北極海沿岸国ではない国々が議論に参加する機会を得ました。私たちの知識、知恵、そして努力を結集することで、最新の科学的根拠に基づいた研究の可能性を確実にすることができるでしょう。アジア諸国の中には、より積極的な科学研究の開発計画を立案している国もあります。日本は内閣官房内に総合海洋政策本部を設置し、本部長である内閣総理大臣が主体となって取り組んでいます。海洋基本計画の中では、気候変動に伴う北極海で発生する変化に対応するための包括的かつ戦略的な措置をとることの重要性が謳われています。遠からず、日本政府から我が国の北極政策が発表されることを期待しています。

私たちが危機に瀕していることは明らかです。しかし、同時に、できることも多くあると信じています。そのような意味からも、このような国際ワークショップを開催することがますます重要になっていきます。この機会に、北極海の持続可能な管理に向けて、私たちが協働できることを共に探っていきましょう。

日本財団と海洋政策研究所は、NGOとして、この目的のために貢献できることを模索していく所存です。

フォトセッション.JPG
出席者全員で記念撮影

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7月30日(木) [2015年07月30日(Thu)]
7月30日(木)

7:35 財団着

10:00 前川喜平 文部科学審議官

10:30 井本勝幸 グレート・メコン・センター代表

11:00 ブラジル・スピーチ打合せ

13:30 田中恆清宮 神社本庁総長

14:40 佐野慎輔 産経新聞特別記者

15:00 祖父江 崇 「週刊文春」取財

23:00 羽田空港着

00:25 羽田発、タイへ

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「タイに出張」 [2015年07月30日(Thu)]
「タイに出張」


今日の深夜便でタイに出張いたします。

ミャンマー和平のために活動して参ります。

帰国は8月3日です。
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7月29日(水) [2015年07月29日(Wed)]
7月29日(水)

11:30 牛尾治朗 ウシオ電機会長

13:00 「移動販売車」事業打合せ

13:30 「鳥取との連携プロジェクト」事業打合せ

14:00〜16:00 笹川平和財団主催「日米同盟に関わる日本側研究会」

16:00 語り場「夢の奨学金」事業打合せ

16:30 語り場「若者就労支援」事業打合せ
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「海の日に想う」その2―世界の海を守る日本へ― [2015年07月29日(Wed)]
「海の日に想う」その2
―世界の海を守る日本へ―


気候変動や海の酸性化により汚染は静かに、しかし深刻な影響が出始めている。

南太平洋の島国キリバスのアノテ・トン大統領は、「笹川さん、海面上昇で私たちは近い将来、住みなれた祖国を離れなければならない日が近づいています。フィジー島に土地を手当てしました」と、深刻な表情で語られた。

日本財団とプリンストン大学、ケンブリッジ大学等で漁業について調査しているグループは、2050年、今から35年後には熱帯地方の魚類は40%〜60%減少するだろう。海の酸性化は葉植物性プランクトンを減少させ、特に海老、蟹、貝類が減少する。日本の鮨も、マグロをはじめとした高級魚や海老、蟹、貝類はなくなり、スケソウダラとサバになるだろとの予測を、先日の記者会見で専門家が明らかにした。

海には静かに、しかし確実に危機が訪れているのである。そこで「海の日」特別行事の総合開会式で、安倍総理のご挨拶に続いて下記のような挨拶をさせていただいた。

*****************

「海の日」を持つ国から世界への貢献


2015年7月20日
於:ザ・キャピトルホテル東急


本日は安倍内閣総理大臣、山谷海洋政策担当大臣、「海の日」特別実行委員会の宮原会長、さらには関水IMO事務局長にもご臨席を賜りまして総合開会式が開催されましたことに、心からお慶びを申しあげます。

1995年に「海の日」が制定されてからちょうど20年です。この間、日本の海洋政策において、重要な進展がありました。2007年の海洋基本法の施行と、それに基づいた総合海洋政策本部が設置され、各省庁の政策を横断的に推進していく体制ができました。

しかしながら、世界の海を見渡しますと、私たちの想像を超えた深刻な問題が起きております。気候変動は海洋環境を激変させ、海水の酸性化は海洋生物の食物連鎖や繁殖に大きな打撃を与えております。これら「海の病」を根本的に解決する方策を我々はまだ見出しておりません。

高度に発達した科学が様々な技術を生み出し、海洋に関する各分野の研究を飛躍的に進歩させたことは事実です。しかし、こうした科学的知見が海洋環境の改善に十分に役立っているとはいえません。地球規模で起こる海洋問題の解決には、従来の特定分野だけの閉鎖的な議論では不十分です。海が国境を越えて一つにつながっていることを考えれば、それぞれの国の組織、あるいは分野毎の縦割りのアプローチでは対応しきれないことも明らかです。例えば、新しく発見された海底資源の開発や公海の利用は、深刻な法的、政策的な問題を投げかけています。従って、これまでにない新鮮で柔軟な考えと知恵をもって取り組む必要があります。

また、人類の欲望が、海洋生物資源の枯渇や、海の複雑な生態系のバランスを破壊しています。利害関係と専門領域を超えた国際的な議論を行い、次世代に海を引き継ぐ方策を考えなければなりません。近い将来、世界の人口は100億人を超えます。人類の生存に関わる海の問題は、静かに、そして急速にその領域を広げています。私たちは今こそ、海の声なき声に耳を傾ける必要があるのではないでしょうか。私たちが引き起こした海の危機的な状況は、私たち自身が阻止すべきです。また、解決することができるはずです。

そのためには、分野を超えた人材の育成が急務です。これまでのような専門領域に特化した伝統的な人材育成ではなく、俯瞰的な視点で考え、行動できる人材を養成することが、海洋に関する問題の解決に効果的な手立てのひとつだと考えています。同時に、そのような人材による利害関係を越えた国際的な「人のつながり」を作ることが重要です。

日本財団は、世界有数の研究機関や大学、各国の政府、NGO、そして国際機関と連携し、「海の世界の人づくり」事業を行っております。先ほど総理からご紹介いただきましたように、現在、129カ国から1,075名の人材を輩出し、さらなる人材の育成に懸命の努力をしています。今や、海の世界も法の秩序が叫ばれる中で、海洋の利用・開発を促進するためには、多様な分野にまたがる国際法に精通した人材が必要ですので、国際海事法研究所や国際海洋法裁判所で法律の専門家の育成に努めております。また、国連と協力し、各国の海洋関連の政府高官、行政官、そして研究者の人材育成にも、努めているところです。

また、世界的な海洋生物資源の枯渇を食い止めることも喫緊の課題です。私たちはアメリカのプリンストン大学、イギリスのケンブリッジ大学、デューク大学等々の6つの大学をパートナーとし、気候変動、海洋政策、生物多様性、水産経済などの専門家を育成するとともに、それぞれの分野を横断した研究や取組みを実践しているところです。こうした人の育成とつながりが、これからの新しい海洋秩序を生み出していく力になっていくことを期待しています。

しかしながら、海の危機を阻止するためには、これだけの取り組みだけでは十分とは言えません。国際社会の変化を導くため、国レベルでの先導役が必要不可欠であることは言うまでもありません。日本は、海からの豊かな恵みをいただき発展してきた国であり、海洋生物資源の適切な管理や温暖化防止に貢献できるような高度な技術、豊富な知見を持つ国でもあります。そして総理がお話されたとおり、今後は「海に守られた日本から、海を守る日本」への積極的な転換をしながら、さらに「世界の海を守る日本」へと進化することが求められています。「海洋」を重要な柱とし、地球上のすべての生命の生存に関わる海を守るための取り組みを、今こそ日本が世界の先頭に立って行うべき時期が来たのではないでしょうか。

ご列席のみなさま。世界で唯一の「海の日」を祝日に持つ国として、今後、国際社会でお互いにリーダーシップを発揮していこうではありませんか。
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7月28日(火) [2015年07月28日(Tue)]
7月28日(火)

9:00 全日本剣道道場連盟50回記念大会開会式 挨拶

11:00 理事会

12:50 工藤栄介 笹川平和財団顧問

13:00 ブラジル出張打合せ

14:00 日本政府ジュネーブ代表部 嘉冶美佐子大使

14:30 インド出張打合せ

15:00 ブラジル出張打合せ

18:30 平成27年度中東アフリカ大使会議レセプション 於:外務省飯倉別館     
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7月27日(月) [2015年07月27日(Mon)]
7月27日(月)

7:25 財団着

8:00〜10:00 公式サイト・リニューアル・プレゼンテーション」
        佐藤可士和 クリエイティブディレクター

10:30 牛尾滋 在コンゴ民主共和国大使

11:00 語り場「お寺の改修」事業打合せ

11:30 アールブリュット作品保存事業打合せ

13:00 石 弘之 元東京大学教授
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「海の日に想う」その1―ハッピーマンデーの廃止― [2015年07月27日(Mon)]
「海の日に想う」その1
―ハッピーマンデーの廃止―


子どもたちの夏休みが始まった。今年は梅雨明け前からことのほか厳しい炎暑が続いている。全国には約1100カ所の海水浴場があるといわれており、一日でも多く子供たちが海水浴を楽しみ、釣りや磯遊びで海に接してもらいたいものだ。

幼き頃、9月の始業式では真っ黒に日焼けした体を友達同士で自慢し合ったものだ。ピリピリするのを我慢して、子供同士で入った風呂も今は懐かしい。母親が私の日焼けした背中の大きな皮をはがして見せてくれたことも想い出す。夏の海水浴は冬に風邪を引きにくいといわれていたが、真意はともかく、身体が鍛えられるのは事実であろう。

日本は7月20日を世界で唯一海を称える祝日として『海の日』を設けている。しかし、海の恩恵を限りなく享受している国として、国民一人一人が海について考え、認識を深める絶好の機会であるが、学校教育においても海に対する記述はほとんどない。東京大学の教授と共に、教科書に海に関する記述を増やすべく文部科学省に陳上してきたが、結果は思わしくなかった。

7月20日が海の日と制定されたのは平成8年であった。明治9年に明治天皇が灯台巡視船『明治丸』に乗られて東北・北海道を巡行され、横浜に帰着された日付にちなんで設定された。にも関わらず、ハッピーマンデー制度なる法律のもと、祝日の由来が語られることもなく、現在は三連休の一日として単なる休日になっていることは嘆かわしいことである。

日本財団では、なんとか『海の日』を啓蒙しようと、海野光行常務を中心に全国の海岸のゴミ拾いや、各地の造船所を開放してもらって子供たちの見学会を催すなど、全国でこの夏休みに78件の活動を展開し、延べ100万人を動員すべく、5億2千万円余の費用で実施する予定である。

しかし、我々の力量は限られたものでしかない。『海の日』を当初の7月20日に固定することは勿論のこと、他の休日も元の姿に戻すべく、ハッピーマンデー制度は廃止すべきではなかろうか。

7月20日『海の日』の各新聞の社説は下記の通りであった。
朝日新聞  「ギリシャ問題」「中学生の死」
毎日新聞  「農業コンクール」「安保転換を問う」
読売新聞  「自衛隊共同訓練」「スマホ契約」
日経新聞  「1700兆円を経済の再生に生かそう」
産経新聞  「電気料金の負荷」「海の日」
唯一、産経新聞だけが「海の日」関連の記事を掲載していた。

日本は世界一祝日の多い国である。
元旦を除いても15日ある。
そのうちハッピ−マンデー制度の祝日は
成人の日 (1月の第2月曜日)
海の日  (7月の第3月曜日)
敬老の日 (9月の第3月曜日)
体育の日 (10月の第2月曜日)
である。
更に来年から8月11日の『山の日』が加わる。

週休2日で1年52週とすると約104日。
祭日は全て休日と重複しないと仮定すると15日。
1年に119日の休日となる、3日に1日は休日ということになる。

決して悪いことではないが、国も祭日に特定した以上、国民に広くその意義を理解してもらう必要があるのではないか。個人的にはハッピーマンデー制度の廃止を求めたいと考えている。

「我は海の子白波の・・・」という文部省歌を知っている子どもは皆無に近い。
今、海がどのような状況なのか、次回のブログで紹介したい。
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7月24日(金) [2015年07月24日(Fri)]
7月24日(金)

7:30 財団着

10:00 武藤 浩 国土交通審議官

11:00 ブラジル出張スピーチ打合せ

11:40 裏千家 川島宗治様

15:30 森 喜朗 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長
      
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「フィリピン残留日本人二世問題」―代表団来日 救済要請― [2015年07月24日(Fri)]
「フィリピン残留日本人二世問題」
―代表団来日 救済要請―


日本財団の重点活動の一つに、海外在留日本人への支援活動がある。

南米では病院や福祉施設の建設、優秀な学生への奨学金制度等、今も支援が継続されている。

戦後フィリピンに暮らす残留日本人二世のうち、1200人余りが無国籍のまま厳しい生活を余儀なくされている。現在の平均年齢は76歳で、いつの日か国籍を取得し、日本人としての誇りを持って余生を送りたいと願っている。

日本財団では2007年から2015年の8年間にわたり、約3億5千万円の費用をかけて157名の方々の残留日本人二世の国籍取得に協力してきた。しかし、残された1200名の国籍取得は、裁判所に証拠として提出できる物証がほとんど存在せず、苦難を強いられている。

この度、日本財団の招待で、フィリピン日系人連合会のカルロス寺岡(84歳)さんを団長に、各地の日系人会の幹部の皆さん7名が、在フィリピンの27,943名の救済要請の署名簿と安倍総理大臣宛の「要望書」を持参して来日された。幸いなことに、7月20日の「海の日」に挨拶された総理に直接面会をお願いしたところ、ご多忙の中、22日午後4時10分においで下さいとの連絡を受けた。

代表団の皆さんは、この予定外の知らせに大いに驚き、感激された。総理はカルロス寺岡さんの陳上書の読み上げを真剣なまなざしでお聞きになり、代表団の前に立たれ、次のように話された。

DSC_0342.JPG


「戦後フィリピンに残された残留日系人の皆様、戦後の困難な状況の中、大変つらい思いをしてこられたと思います。日本人としてのアイティンティを取得したいという想いは当然だと思います。今日まで、日本財団をはじめ様々なご尽力をいただいてきたと思いますが、70年を迎える中、政府としても要望にこたえられるようしっかりと協力をさせていただきたいと思います。皆様が70年間の困難な道のりを歩んできたことに想いをいたしつつ、日本国としてもご苦労に報いていきたいと思っております」との主旨の発言をされた。

総理は27.943名の厚さ10cm以上もある大部の署名簿もご自身で受け取られ、写真撮影にも応じて下さり、一人一人と握手をされ、「元気でお過ごしください」との言葉を残して退出された。

カルロス氏が安倍総理に署名を手渡し.jpg
カルロス氏が安倍総理に分厚い署名を手渡し


一同、官邸退出後も興奮冷めやらず、口々に感謝の言葉を述べて下さいましたが、当方としては至極当然のお手伝いで、もう少し早く総理にこの問題を話すべきであったと反省しきりである。ただ、物事はきっちりと積み上げ方式で関係省庁の協力と理解を得ながら進めることが筋だと思っているので、政治決断をいただくのは最後の最後であるべきとも考えていた。

フィリピン残留日本人二世の日本国籍取得問題はようやく大きく動き出したが、一日も早く日本人としての誇りを持って余生を過ごせるよう、これから日本財団では、政府と協力して全面解決へ支援・協力していきたい。

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