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型について [2009年03月18日(Wed)]

 手作り甲冑に手を出してしまい、3月末に手作り兜の講座を開催することになりました。

 何種類かの兜を紙で作って型紙を起こしていると、型について考えさせられます。

 多くの武術は型を中心とした稽古を行います。競技のように即実戦のような稽古ではありません。

 この古式ゆかしい稽古法は伝統芸能のように重々しい見世物だと思われている節もあります。
 また、これが攻守のパターンを教えるもので実戦的なものなのだ、という反対の意見もあります。

 見世物のように見えるもの、実戦で使えると伝える流派もありますが、どちらも本来の意味とは違うのではないでしょうか。

 今回の型紙作りでは試行錯誤の末、紆余曲折を経てなんとか形になりました。出来た型紙を使えば誰でも簡単に手作り兜を作れます。
 しかしこれでは、もっと変わった形を作ろうと思ってもどう作るか分からないままだと思います。
 あらゆる形を自分で作り出していけるようになる為には、試行錯誤をこそ追体験してもらわなくてはなりません。

 切って貼って、その場で間に合わせる作業は感覚的なもので、たとえ型があってもなかなか伝えることが出来ません。

 同じく先人達によって練られてきた武術の動きというものも、斬った張ったとその場で間に合う勝負は感覚的なものでしょう。

 上手い、強い、に至る道がこれでは見えません。
 それを教えてくれるものが本来の型なのではないでしょうか。

 悲しいかな、多くの人が求めるのは分かりやすい結果であって、いかに簡単に作れるか、強くなれるかが型の意義になってしまいます。
 この気持ちもよく分かります。実際、甲冑作りはなかなか形にならず何度投げ出そうとしたことか・・・。
 しかし、試行錯誤の先にしか術は手に入らない、それが大きな楽しみなんだと武術の型を通して教わっていたおかげで(今のところ)続けていられます。

 自分がかぶるだけの兜製作なら型は必要ありませんでした。
 誰かになにかを伝える為にこそ型がある訳です。
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