ハサバラ村の診療所 [2010年07月03日(土)]
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ハサバラ村の診療所には、毎日10人前後〜20人くらいの患者さんがやってきます。
ハサバラ村から1時間ほど離れた都市部から、医者・検査技師・看護師・助産師が週の初めにやってきて、診療所で土曜日から木曜日、朝9時〜14時、19時〜21時まで働きます。(イスラーム圏であり、金曜日が休みです) やってくる患者さんは、ハサバラ村からの人もいれば隣の村(といっても、隣の村にたどり着くには、3〜4kmある荒地を渡ってこなければなりません)、そのまた隣の村からもやってきます。車をもっている人はほとんどいないため、主な手段は徒歩かロバ、もしくは近所に車をもっている人に頼み、トラクターや家畜を運ぶような大きなトラックの助手席に揺られてやってくる人もいます。 ちなみに隣町からロバでやってくるには30分から1時間ほどかかります。そのまた隣町から歩こうとすれば、2時間以上はかかると思います。 日が沈み、ようやく暑さが和らいできた頃、先日やってきた患者さんの話をします。熱を出して脱水状態になっている口唇口蓋裂の子供です。2歳になるといいますが、体はまだ1歳すぎくらいの大きさほどです。 昔、小児外科で看護師として勤めていたころ口唇口蓋裂のお子さんの手術に携わることもありました。日本であれば、この子は今頃、口唇・口蓋形成の2段階の手術を終えていてもよさそうな頃です。日本では、手術を待つ間、上手にミルクや食事が摂取できるよう、特別な乳首や口蓋の部分をサポートするプレートなどがあります。ところがこの子は唇も口蓋も裂けたままであり、母親はどのようにこの子に母乳をあげ、離乳食を開始したのだろうかと、子供や家族の気持ちを思うととても胸が痛くなりました。 スーダンでは、障害をもつ方にとってリハビリシステムや補助器具さえないことが当たり前ですし、農村部に入れば病院まで行く交通手段がない方、薬を買うお金に困っている多くの方々がいます。 日本では最先端の医療技術、医療制度が整っており、多くの可能性から自分の求める医療を選べます。この国の人々からみれば、そのことがどれだけ恵まれたものであるか、私自身も容易に想像できます。 夜の診療を終え、星空を眺めながら、この村にまだまだ潜んでいる、多くの患者さんに想いを馳せます。 次回は、つい先日診療所で生まれた赤ちゃん(診療所で生まれた赤ちゃんはこれが2人目となります)の話をします。 辰野でした。ではでは。 |











