先日、香川県にある病院を訪問しました。
2009年1月に初めてデモンストレーション訪問を行い、
その後2009年5月から定期的な訪問が始まった病院です。
現在日本クリニクラウン協会では、
関西・関東に所在する15箇所の病院を定期訪問していますが、
最近では、訪問がスタートした病院の多くは、
最初にデモンストレーション訪問が実施されます。
実際にクリニクラウンと子どもとのやり取りや
病棟の雰囲気の変化を体感してもらい、
その後に、定期訪問につながっていくというスタイルが多くなっています。
やはり「百聞は一見に如かず」という諺はなかなか理にかなった
古人の知恵だと思いました。
その病院に訪問した時のエピソードを1つ紹介します。
いつものようにこの病棟をラウンドした後、
4人がいる部屋を訪問しました。
すると子どもの付き添いをしていた母親が、
クリニクラウンの動きを注意深く見ていました。
やがて、その母親は「ちょっと質問していいですか?」
と話しかけてきました。
「あの〜皆さんは全国各地を訪問していますか?」
そこで「はい!北も南も飛んでいきますよ!」と答えると
「やっぱり・・・以前熊本の病院で会いました」と話されました。
この熊本の病院を訪問したのは2年前の夏の出来事でしたが、
すぐに病棟の入口付近でコミュニケーションをとった親子のことを
思い出しました。
お互いに再会を感動した後、
しばらくすると母親が「別の病院でも会うなんてね・・・」と
少し複雑な表情を浮かべていました。
確かに私たちクリニクラウンはいつも病院の中に存在しているので、
病院の外で出会うことは難しい存在です。
私も思わず、そうだな〜クリニクラウンに会わないほうが
自然なのかもしれないと思いかけていましたが、
やはり人と人が出会いそしてまた再会できることは
素直にうれしいことだと感じ、
「でもお母さん、再会できることはやっぱりうれしいですよ!」
と言葉を返しました。
すると、母親はゆっくり笑顔になって、
やがてそれが母親に抱かれていた子どもにも反映していきました。
2010年05月13日
思わぬ再会
posted by cliniclowns at 17:21| 事務局