赤い鼻をつけてカラフルな服を身にまとい、
病棟や病室を行き来しているクリニクラウンの姿を見て、
初めてクリニクラウンと出会うこども達の中には、
慣れないことへの驚き、ご家族の後ろに隠れて、
こちらの様子を伺うこどもがいます。
そんな時、クリニクラウンは無理に近付いたり、
遊びの輪に入る事を求めたりはしません。
私達が大切にしていること。
それは「こどもが主役」なのですから。
先日、訪問した時も、そのような状況が病棟の廊下でありました。
ご家族の後ろから隠れてこちらの様子を伺うのが、
その時のそのこどもにとって、ちょうど良い関わり方だったのでしょう。
こどもとクリニクラウンの距離は離れていたのですが、
それ以上近付くことは、こどもの表情からNOサインが出ていました。
クリニクラウンの周囲に他のご家族や、
こども達が数人居て一緒に遊びや関わりを持っている、
まさにそういう時に出会ってしまったのです。
しかも、遊んでいる場所は、
家族の後に隠れているこどもの病室の真ん前でした。
隠れているこどもにとっては、病室に戻りたいけれど、
ちょっと近付けないという状況です。
廊下の遠くの方から「どうしよう」という空気が伝わってきました。
「よーし! かくれんぼ開始〜!!」
これまでの遊びの流れを崩さずに、
瞬時にパートナーと、隠れているこどもから自然に離れるように、
廊下を遊びながら歩いて、一番の奥の部屋へいきました。
その様子をみていたご家族は笑い、
こども達は一緒に後ろを着いてきて私達が隠れたのを確認します。
隠れさせてもらった部屋でも、そのことをきっかけにこども達と遊びが広がり、
廊下から病室へと、遊びの波が大きく流れた瞬間でした。
クリニクラウンは、事前に「遊ぶメニュー」を用意していくことはしません。
こどものその瞬間を一緒に楽しむ存在なのです。
ゆっきぃ
2010年05月25日
遊びの波
posted by cliniclowns at 10:58| クリニクラウン