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2010年05月25日

遊びの波

赤い鼻をつけてカラフルな服を身にまとい、
病棟や病室を行き来しているクリニクラウンの姿を見て、
初めてクリニクラウンと出会うこども達の中には、
慣れないことへの驚き、ご家族の後ろに隠れて、
こちらの様子を伺うこどもがいます。

そんな時、クリニクラウンは無理に近付いたり、
遊びの輪に入る事を求めたりはしません。

私達が大切にしていること。
それは「こどもが主役」なのですから。

先日、訪問した時も、そのような状況が病棟の廊下でありました。

ご家族の後ろから隠れてこちらの様子を伺うのが、
その時のそのこどもにとって、ちょうど良い関わり方だったのでしょう。

こどもとクリニクラウンの距離は離れていたのですが、
それ以上近付くことは、こどもの表情からNOサインが出ていました。

クリニクラウンの周囲に他のご家族や、
こども達が数人居て一緒に遊びや関わりを持っている、
まさにそういう時に出会ってしまったのです。

しかも、遊んでいる場所は、
家族の後に隠れているこどもの病室の真ん前でした。

隠れているこどもにとっては、病室に戻りたいけれど、
ちょっと近付けないという状況です。
廊下の遠くの方から「どうしよう」という空気が伝わってきました。

「よーし! かくれんぼ開始〜!!」
これまでの遊びの流れを崩さずに、
瞬時にパートナーと、隠れているこどもから自然に離れるように、
廊下を遊びながら歩いて、一番の奥の部屋へいきました。

その様子をみていたご家族は笑い、
こども達は一緒に後ろを着いてきて私達が隠れたのを確認します。

隠れさせてもらった部屋でも、そのことをきっかけにこども達と遊びが広がり、
廊下から病室へと、遊びの波が大きく流れた瞬間でした。

クリニクラウンは、事前に「遊ぶメニュー」を用意していくことはしません。
こどものその瞬間を一緒に楽しむ存在なのです。

ゆっきぃ
posted by cliniclowns at 10:58| クリニクラウン