高知ひとり旅@〜やさしいタクシーのおじさん〜
5月の終わり、有休もたくさん残っていたのでたまった休みをとることに。
いつか行ってみたいと思っていた『四万十川』に行こうと決めてからは、
ガイドブックを毎日くいいるように見ていました。
会議資料があったので、お昼まで仕事をして夕方に羽田を旅立ちました。
まだ日があるならと窓際にしたのが正解。
窓から見る東京の港はまるでミニチュアのよう。
飛行機って、普段見れない角度から地球の姿を見れておもしろい。
列車で行けば結構かかるんだろうけど、
飛行機で行けば近い近い。高知にはあっという間につきました。
空港から35分、バスに乗って市内へ。
驚いたのは、高知は駅前も各庁舎も古い建物が多い。
昨年行った鹿児島の市内の方が都会っぽかった。
なんでだろ、四国はやっぱり近いようで遠い場所なのかな。
交通の便的にも。
そういやこないだ、TVで『セブンイレブンのない県』を言い当てないようにするクイズで、
四国はどの県にもセブンがないんだって。
九州でも、ある県にはあるのに。仕入れルートがやっぱ遠いとか?
でも私はそんなのんびりした高知の雰囲気が好きでしたけどね。
ホテルに荷物を置いて、高知で有名な”ぼうしパン”を買いにいそいそと外出。
その発祥の店、『ヤマテパン』さんまで歩いて10分くらい。
かわいい店が見えた!よし、私のマイカメラを。
あれ?カバンにない。・・・・ガサゴソガサゴソ。
なんど探してもない。ええええええええ!
なんでなんで?!
とりあえず神妙なおももちで店に入り、有名なぼうしパンだけ買う。
お腹もすいてたし。
これがぼうしパン。まわりのつばの部分が甘いクッキーみたいなの。
(この時はパニくっていたから食べず)
少し冷静になり考えたら、思い出した!飛行機の中だ!
そういえば、るんるんで窓際の席について、
ガイドブックやメモ帳など飛行機の中でまた下準備をせねばと
前のポケットにいれて、それらは忘れずにしまったのに、
カメラは取り出した覚えがない。
窓際からみえる風景を撮影しようと思ってたのだ。
けどうとうとしてたついでにデジカメをいれてた事を忘れてたのだ。
高知空港の電話番号はわからないから、
とりあえず航空券を買った旅行会社の封筒の電話番号にかけて、
JALの電話番号を聞く。座席や便名、搭乗者の名前を言ったら、
すぐにカメラがあったことは確認できた。
『(もう遅いので)折り返し、明日以降空港からかけなおし致します』
と言われ、がっくり肩を下ろし、ホテルに帰ろうとした。
けど、真っ暗の高知橋の上で川を見ながら、ボーッと今日の失態を反省し、
カメラをどうしようと考えていた。
カメラをどこか電気やさんで買おうか。でも、今そんな余裕もない。
まだマイカメラはぎりぎり故障してないし。(時々ウイ〜ンっておかしくなるけど。)
それにボロでも今の時代、分厚いデジカメでも5年くらいは愛用してきたカメラ。
明日空港に寄っていたら、バスの本数が少なく結構遠い場所にある馬路村に行くことができなくなる。四万十川だってもずらせるほどの余裕もない。
じゃあ、カメラなしで・・・いや、カメラなしのひとり旅なんて考えられない。
写真を撮るのは、私の旅のメインイベントでもあるのだ。
すぐ記憶って忘れてしまうけど、写真に残しておくと、
楽しかった時間や、大自然を見たあの感動を思い起こせたりすることができるからだ。
それに今回は四万十川。これを写さないなんて、四万十川様に申し訳ない。
それからドラマが始まった。
折り返しのTELを待たずに、空港へ電話。
カメラがある事は確認した。ならば今から行きますと言ったら、
『あと1時間ほどで空港が閉まりますので、それまでにいらしてください。』と。
駅前でタクシーをつかまえ空港へ急ぐ。
知らない土地だからなのか、なぜか運転手さんと身の上話をしてしまい、
事情を話し急いでいることを理解いただけた。
そうしたら、『よし、通常の道は混雑して遅くなるから、他の道で行けば早くつくやき』
と、あまり聞いたことのないなまり。
『こちらの出身ですか?』
『ええ、でも私の方言は、地元とまた違いますね。』と。
優しくよく話しをしてくれる独特ななまりのおじさん。
なんと、バスで35分、バイパスでかかる道を、裏道やあぜ道などを走ってくれて、
20分で着いた!受付の方ひとりしかいなかったので『あの、カメラを置き忘れた・・』と
声をかけたら、すぐJALの人を呼んでくれた。
JALの方も『着陸後、空港内ですぐにアナウンスをしたのですが・・・』と。
眠かったからか前々聞いてなかった・・・。
『本当にすみません!ありがとうございます。』と何度も言った。
だって、これで安堵して旅の続きができるんだから。高知空港のスタッフの皆様、本当にありがとうございました。
タクシーのおじさんも『帰りの市内行きの最終バスに間に合わなかった場合のため、待ってるから』と。
その優しさと、ココロぼそかった私に楽しい時間をくれた感謝で、
安いバスに間に合うけど、帰りもタクシーに乗ることに。
繁華街も少ない高知市街で空いてる薬局も探してくれて、
風邪なおりかけで鼻が止まらなかったからティッシュも買うんだと言ったら、
なんとタクシーにあったポケットティッシュをたくさんくれた。
こういうことを、『時間を買う』って言うのかしら。
今日はデジカメ忘れて、どっぷりとへこむトコだったのに、
忘れたおかげでとっても素敵なおじさんに会えました。
高知のJALカウンターの方も総合カウンターの方もいい人でよかった。
カウンターは閉まっていて、多分ルールどおりの対応ではなさそうだったのに。
久々のひとり旅。ちょっと緊張していたけど、なんだか高知の人々に会えるのが
楽しみになってきました。
今日を明日を楽しもうと思ったら、
あきらめないで動くことができる。
私は今まで何度あきらめただろう。
随分と未来を創造し、自分の未来が現実とそりあわなくなっていたことに目をそむけていた。
現実逃避とはこの事を言うのだろう。
TVばかり見て、多くの人たちの顔色ばかりうかがって、
自分の精神を随分と置き去りにしてきた。
思い出したい。もう一度、未来を考えるチカラがあったときを。