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中嶋れん(日本共産党 宮城県議会議員)のブログ
宮城県議会 環境生活農林水産委員。
      障がい児・者福祉調査特別委員会 副委員長。
      「脱原発をめざす宮城県議の会」副会長。
自閉症児の親の会会長。
青森県むつ市大畑町生まれ。青森高校卒(音楽部、将棋同好会に参加)。
東北大学理学部物理学科卒(東北大学男声合唱団に参加)。

「戦争する国」No! 女川原発の再稼働中止 「人間の復興」を追求。
ライフワークは「障害のある人が生きやすい社会をめざす」。
日本国憲法の全面実施をめざす日本共産党に共感、入党して44年に。
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民活の成功例をつくろうとする政財界による仙台空港の民営化―検証と監視が必要です[2016年12月18日(Sun)]
 宮城県議会の予算特別委員会で12月10日、村井県政の「創造的復興」の目玉になっている仙台空港民営化問題を取り上げました。
 一般会計補正予算の第8款土木費、空港費に3000万円が計上されました。仙台空港活性化調査事業として、仙台空港の24時間化も見据えてのもので、内訳は運用時間を延長した場合の騒音調査の経費が2000万円、地域経済への波及効果を調べるための経費が1000万円です。

 仙台空港の民営化は財界主導の民活戦略によるものです。政府は、破綻したPFIに固執して、2011年にPFI法を改正してコンセッション方式を導入し、空港の民営化に適用するために2013年に航空法と空港法を改正、2015年には滑走路の点検・維持管理、航空灯火・駐機スポットの運用管理など、専門的な力量を持つ国家公務員を一定期間派遣する公務員派遣のスキームをつくるという、矢継ぎ早の法改正を進めてきました。
 PFIは、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して、公共施設等の建設、維持管理、運営等を行うということがうたい文句ですが、仙台空港の民営化はそれとは正反対の、宮城県の財政投入と国家公務員のノウハウ提供で進められたものです。
 乗客600万、貨物5万トンという、過去の最大実績を倍加させる目標を達成可能だと本気で信じている人がいるでしょうか。誰が見ても過大な目標は、何とかして成功例をつくろうとする民活追及路線から生み出されたものです。
 強い批判があるために、昨年9月2日の国会で、当時の甘利大臣が、民営化がなされた後は民間事業者がその資金や創意工夫を最大限活用するんだという趣旨の答弁をしていましたから、今回の補正予算計上は国会答弁に反するものです。
 県が補正予算の財源に充てた地域整備推進基金の復興事業分の空港ビル分は、仙台空港ビルを民営化にあたり売却したお金を積み立てているものです。本来は広く県民と復興のために使われるべき財源です。
 仙台空港は7月から民営化されたので、空港を運営している仙台国際空港株式会社の事業拡大のための経費を「丸ごと」県が負担することは民間企業と県政のあり方として不適切です。しかも先に「運用時間延長ありき」で、住民と地元の合意が後回しになっていることは本末転倒です。
 破格の価格で黒字の空港ビルなどを譲渡し、アクセス鉄道の赤字はかぶるという、至れりつくせりの財政投入を繰り返してきた県が、さらに追加投入することは認められません。民営化後の仙台国際空港に関する税金投入はきっぱり止めるよう求めました。

 運用時間延長は各地で問題になっていて、成田空港では、東京五輪の需要を当て込む業界や、格安航空会社からの要求で、夜間運行時間の拡大が計画されています。周辺の住民から「静かな時間が無くなる」「業界の利益よりも人権を守ってほしい」という厳しい批判が上がっています。
 運用時間を延長すれば、空港への交通アクセス、宿泊施設なども対応が必要になり、警備体制強化、青少年の非行防止などの対策も必要になるので、当然そのための投資や経費が求められますから、仙台国際空港株式会社には過剰投資に陥らないよう、正しい経営判断が求められます。
 政治が過大な目標に固執すれば、際限のない税金投入にを招く結果になりかねません。

 日本にある23の拠点空港のうち、24時間運用は、国土交通省が管制している空港では8空港で、そのうち北九州空港を除く7空港はいずれも1千万人を超える乗客数がある空港です。仙台空港の2015年の乗客数は年間315万人で全国11番目です。1千万人には遠く及ばないうえに、乗客数のピークは2006年の338万7千人で、20年前から300万人前後という水準が続いています。貨物についても、過去最大取扱量は2000年度の23948トンで、長期的に見て落ち込みが続いています。24時間化については、今ただちにめざす必要はなく、さしあたり運用時間延長をめざす狙いはLCC(格安航空会社)の路線・便数を増やすことにあります。
 しかし便数を増やせば乗客数が増えるという単純なものではなく、北九州空港は、九州で最初の24時間空港として2006年8月に運用開始されましたが、既存の福岡空港と競合し、2015年も乗客数はわずか131万人にすぎません。
 仙台空港の近年の観光客は、野村総研の調査によれば17%が東日本大震災の被災地を目当てにしたもので、この復興需要は少しずつ減少する傾向にあります。今年3月26日から北海道新幹線の新青森・新函館北斗間が開業したので、4月から10月までの7ヶ月間の旅客実績を比較してみましたが、図のように、国際線は前年を7,791人上回りましたが、国内線が38,582人の減で、全体では30,791人の減でした。
 国際線について、仙台空港は羽田便がないので、「伸びしろ」にリスクを抱えています。乗客数の大半を占めている国内線についても、復興需要の減少だけでなく、新幹線ネットワークが高まれば航空需要減少は減少するので、北海道新幹線が2030年度末に札幌までつながれば、いま60万人の札幌行き便の利用は半減する可能性があります。
 観光業は大切な産業なので、観光プロモーションをはじめ、ざまざまな努力を支援することは当然ですが、空港の問題は区別して冷静に検討する必要があります。
 空港管理は安全運航が最優先です。運用時間などについては、周辺住民および関係市町村との合意が大前提で、十分な騒音対策や大気汚染対策をとって具体化を図るの基本です。

 国会でカジノ法案が審議されていたさなかでした。村井知事は2月議会で「カジノを含む統合型リゾートの誘致に取り組む予定はございません」と答えていましたので、「よもや心変わりはないと思いますが、いかがですか」と釘を刺す質問をし、知事は「ありません」と答えました。
 
 まとまって考える良い機会になりました。

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