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中嶋れん(日本共産党 宮城県議会議員)のブログ
宮城県議会 環境生活農林水産委員。
      障がい児・者福祉調査特別委員会 副委員長。
      「脱原発をめざす宮城県議の会」副会長。
シエルの会(自閉症児の親の会)会長。
原発問題住民運動宮城県連絡センター 世話人。
東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センター事務局次長。
青森県むつ市大畑町生まれ。青森高校、東北大学理学部物理学科卒。
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水道事業の民営化計画の危うさがいたるところで顔をのぞかせた検討会[2017年10月30日(Mon)]
 水道事業を上水道、工業用水道、下水道を一体で民営化しようとする宮城県上工下水道一体官民連携運営検討会の第3回検討会を傍聴しました。
  
 PFI事業が破たんしたため、民間が必ず利益を確保できるようにするコンセッション方式という新手のPFIがあみだされました。しかし、水道事業は公共性が高く、今日の議論でも「ローリスク、ローリターン」と特徴づける発言が繰り返されました。本当に利益を生み出せるのかを疑う、VFM(ヴァリュー・フォー・マネー)の根拠を問う発言も飛び出しました。
 今日の検討会では、宮城県が事業概要を提案し、県と民間事業者がそれぞれ担う業務の範囲、引き受けるリスクを示しました。これに対して、水質試験を含む浄水等の施設運営を民間事業者が担うにもかかわらず、管路は県が維持管理するという仕組みを疑問視する声が商社・金融機関・民間事業者から出されました。また、水需要と物価変動のリスクを基本的に民間が負うという提案についても、工業用水を使用する企業の撤退などのリスクまで民間に負わせるのは厳しすぎるという批判的意見が続出しました。民間からの様々な発言には、民間の利益を確実に担保できる事業にしたいという意図があります。
 当然のことながら、仙台市をはじめとした市町村側からは、公共性の高い水道事業を長期間委ねることに「不安だ」(仙台市)とする発言が、今日も繰り返されました。

 水道事業の民営化はそもそも周回遅れです。世界では民営化の失敗が明らかになり、再公営化が進んでいます。
 住民が負担する水道料金に、水道事業の運営権を得た企業の利益(株主への配当)や税金が上乗せされることになり、料金が値上げされる傾向が発生します。一方で、水道事業の運営権を得た企業が自治体に支払う運営権対価では管路等の更新ができないという事態が生じたのです。

 人口減少にともなうダウンサイジングを進めながら管路・施設・設備を更新しなければならないという課題が全国の水道事業に投げかけられています。宮城県の広域上水道と工業用水道は、過去の過剰投資を抱えており、宮城県の広域水道から受水している市町村の水道料金は全国のトップクラスで、県民には今でも日本一高い水道料金が押し付けられています。公共の責任でこの構造的問題に取り組むことが、とくに求められているのが宮城県です。
 「命の水」に関わることなので、行政が課題を県民に明示して問題意識を県民と共有することが肝要なのに、プロポーザルに参加した企業名さえ非公開にするなど、民営化論議の中で情報隠しが行われているのは本末転倒です。
 参加した民間事業者から、公共の責任で進める場合と民営化する場合との比較を求める発言がありましたが、適正な比較が行われるべきであることは言うまでもないことです。

 県は、事業を監視する第三者機関「経営審査委員会」(仮称)を設置する方針を示しましたが、第三者機関がどんな権限をもつのか、誰が委員に任命されるかなどにより、その機能はまるで違うものになります。これに対しても民間事業者から遠慮のない注文が付けられました。
 
 県は、公共性を担保するために、料金は県が決定することにしたとしています。県は「宮城方式」だと胸を張っています。しかし民間からは、「料金値上げは避けられない」(商社)、「民営化がその原因と曲解されないようにしてほしい」(金融機関)という注文が相次ぎました。今後の協議の中で、民間の利益追求を優先させる仕組みがつくられ、県の料金決定が形式的に行われるだけのものになれば、何の意味も持たなくなる可能性があります。
 民営化という水流に「砂の器」のように公共性が崩されていくことを連想させられた傍聴でした。

 宮城県は、上水道2事業、工業用水道3事業、下水道事業4事業、計9事業を一体で民間に運営権を与えようとしています。期間は20年間を想定。2020年度の導入をめざすとしています。
 次回の検討会は2018年2月に開催される予定です。

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