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いのちを考え、支える〜地域の暮らしのなかで
死別後の悲嘆のプロセス 〜遺族の心の変化〜 (07/18)
いのちを考え、支える〜地域の暮らしのなかで
死別後の悲嘆のプロセス 〜遺族の心の変化〜 (07/17)
死別後の悲嘆のプロセス 〜遺族の心の変化〜 [2007年07月17日(Tue)]
人は死別などによって愛する人を失うと、大きな悲しみである「悲嘆(GRIEF)」を感じ、
長期に渡って特別な精神の状態の変化を経ていきます。

遺族が体験し、乗り越えなければいけないこの悲嘆のプロセスを、「グリーフワーク」と言います。

この悲嘆の状態は、心が大怪我をしたような状態ですが、自然に治癒の方向に向かいます。
遺族はやがて、故人のいない環境に適応して、新しい心理的・人間的・社会経済的関係を作っていきます。
「グリーフワーク」を経ることで、人は人間的に成長するのです。

この「グリーフワーク」のプロセスを支えて見守ることが「グリーフケア」です。
ここまでは前回もお話したことです。

今回はそのグリーフワーク、悲嘆のプロセスとはどんなものかちょっと説明したいと思います。



悲嘆は愛する者を失った人が体験する正常な反応であり、誰もが「グリーフワーク」のプロセスを歩みます。
「グリーフワーク」のプロセスには、個々人によって違いもありますが、一般的なパターンがあります。
この一般的なプロセスを正常な「グリーフワーク」とすれば、これからズレた病的な「グリーフワーク」の状態もあるのです。

グリーフワークのプロセスは学者によっていろいろな分類がありますが、大きな違いはないと思います。
ここでは、アルフォンスデーケン氏とキャサリン・M・サンダーズ氏の分類を紹介したいと思います。


アルフォンス デーケン:12の段階 
デ−ケンは、この辛い12の段階を誰かが代わって行うことはできない、自分の中で時間をかけて消化するより仕方がないと力説している。

1精神的打撃と麻痺状態
頭の中が真っ白になる。心身のショックを少しでも和らげようとする本能的な働き(防衛機制)である。
「お葬式など、あまり覚えていませんし、夢中の出来事のようです。泣くこともできず、周りからしっかりしているとか、泣かないことを非難されたりします。」


2否認
感情が受け入れられないだけでなく、理性も相手の死という事実が認められない。帰ってくるような気がしたり、声を聞いたりする。
「あの人が死ぬわけがない」

3パニック
パニックを未然に防ぐことが、悲嘆教育の大切な目標の一つ

4怒りと不当惑
不当な苦しみを負わされたという激しい怒りが沸き起こり、何で私だけがこういう目にあわないといけないのだろうかという不当感が発生することもある。神は何故私にこんなにひどい運命を課したのか。私は何も悪いことをしていないのに何故こんなひどい目にあうのかという不当感である。とりわけ突然死の時に強い。無理に感情を押し殺さず上手に発散させる。

5敵意と恨み
残された人は、周囲の人々や亡くなった人に対して、敵意や恨みという形でやり場のない感情をぶつける。
医療者や亡くなった人自身が対象になりやすい。

6罪意識
罪意識は自責感であり、多くの遺族をひどく苦しめる。

7空想形成、幻想
出張していると思い込もうとしたりする。

8孤独感と抑うつ
葬儀などの慌ただしさが一段落すると、まぎらわしようのない独りぼっちの寂しさがひしひしと迫ってきます。

9精神的混乱と無関心
日々の目標を失った空虚から、全くやる気をなくす。人と話すことも、出かけることもとてもおっくうになる。

10あきらめ→受容
受容とは事実を真実として積極的に受け入れていこうとする行為のことである。愛する人はもうこの世にはいないという辛い事実を自ら受け入れることができるようになる。

11新しい希望
忘れていた微笑みがもどり、新しい自分へと成長していく。

12立ち直りの段階〜新しいアイデンティティーの誕生


キャサリン・M・サンダーズ
1.ショック(Shock)
2..喪失の認識(Awareness of Loss)
3.保護と引きこもり(Conservation and the Need to Withdraw)
4.癒し(Healing)
5.再生(Renewal)



上記の内容を要約すると、愛する家族との死別を体験した場合、殆どの方は最初にショックを受け頭が混乱し真っ白な状態になります。

その後、喪失の認識がされ始めると大きな悲しみ・怒り・罪悪感などを感じ、精神的にも肉体的にも消耗し不安定な状態が続きます。

喪失の認識の後には、大きな悲しみ(痛み)により休息が必要となります。
一人になり(引きこもり)十分休息を取る事が重要となります。
この時期には、無力感や疲労感が支配します。
休息が十分に取れれば、心も体も癒され自分自身をコントロールする事が少しずつ可能となります。これが癒しの段階です。
転換点はもう直ぐです。悲しみが無くなる訳ではありません。
しかし、愛する者の死を確りと受け止めて、再び前向きに生きる再生を迎える事となります。



遺族はこのような心理変化を経験します。
ただ悲しみにくれているのではなく、怒りを感じたり、罪責感を感じたり、段階を行ったり来たりし、揺れ動いています。



ネットでグリーフケア、遺族ケアについて検索すると色々出てきますが、葬儀社のホームページがよくあがってきます。

グリーフケアを意識した接客や葬儀を行うことを心掛ける葬儀社や、グリーフケアを行う会を紹介してくれる葬儀社があるようです。

遺族ケアは医療者だけがするのではなく、こうして葬儀社もグリーフケアに取り組んでいるんですね。



グリーフケアということが少しずつ認知されようとしています。
看護の中でも、今までは終末期、ターミナル期のケアの中で、予期悲嘆への援助についてのことなど触れていましたが、なかなか死別後の遺族への援助については触れていることは少なかったですが、少しずつ遺族ケアについて触れられるようになっています。

研修でも取り上げられるようになり、近々、グリーフケアの研修に参加してくる予定です。

またここの場で、その時の研修内容などお話できたらと思っています。
Posted by ぽむぽむ at 17:20
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コメント
>いのちを考え、支える〜地域の暮らしのなかで様
病死死別の遺族と、犯罪被害者遺族、自死遺族とではグリーフワークの過程もまた違うのでしょうね。
こちらこそ、いろいろ学べたらと思いますのでよろしくお願いします。  
Posted by:ぽむぽむ  at 2007年07月20日(Fri) 09:12


リンクの件、ありがとうございました。
遺族の方から学ぶ姿勢で、これからも活動を続けたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。




Posted by:いのちを考え、支える〜地域の暮らしのなかで  at 2007年07月18日(Wed) 19:55

>命を考え支える〜地域の暮らしのなかで様
コメント有難う御座います。ブログ拝見させていただきました。精力的に活動され、ただ関心するばかりです。
まだまだグリーフケアを語れる立場ではない私です。
勉強しながら、そして遺族から勉強させてもらいながら、「グリーフケアとは」と考えている私です。
ここで情報発信して、少しでもグリーフケアについて知っていただけたらと思いブログを始めたところです。
リンクの件、構いませんよ。
Posted by:ぽむぽむ  at 2007年07月18日(Wed) 17:26


興味を持ってブログを拝見しました。
岡山で犯罪被害者遺族の方たちの自助グループ活動を続ける中からグリーフワークに共通の水脈を感じ、地域での遺族支援、命の授業などの取組みを行政と協働で行っています。
リンクさせていただいてもよろしいでしょうか?
また色々と教えていただければと思います。

Posted by:いのちを考え、支える〜地域の暮らしのなかで  at 2007年07月17日(Tue) 18:57

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