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小田雅彦「抗う」[2019年08月26日(Mon)]

DSCN1475.JPG
サルスベリ(百日紅)の花。
白も赤も一斉に咲いているが、花の形は同じというわけではなさそうに見えた。
果たしてどうだろう。

*******


抗う   小田雅彦

足場を求めて
彼があせれば
ねばい糸がからみかかる
どこを手さぐり
平衡をとりもどすのか
力は 彼から引きぬかれて
周りが次第にせばまり
からくりの裏がのぞきかける

それを冷やかに見つめたまま
抜けようともがくのだが
ああ 彼は吸いよせられていく
罠のなかに
重心をつかれて
彼が叫べば
彼の肉の袋は響きかえす
その震えを彼は空ろな眼で支えとめる



小田雅彦遺稿詩集&アンソロジー『刻(とき)をあゆむ』(ミヤオパブリッシング、2019年)より

*小田雅彦(1918-1990)は1941年から作家・火野葦平の秘書として勤める一方、戦後、詩誌「鵬」を創刊して共同編集者として活躍ののち、「NOTOS」「九州詩人」に参加、1961年には丸山豊の主宰する詩誌「火」に参加して詩人として活動を続けた。
1944年に結婚した夫人・吉木幸子も詩人として活躍した。(子息・小田勝彦氏の「発行に寄せて」による。)

◆表現の自由、日韓外交の駆け引きに翻弄される人々、香港や台湾をめぐる中国の動き、強権を弄ぶ為政者たち……問題だらけの「ねばい糸」に絡め取られまいとしてあげる叫びが切実でないはずはない。
しかし、それと対照的に、事態に巻き込まれている己の肉体を見つめる眼はいよいよ醒めていて。



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