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グロテスクな未来[2019年06月13日(Thu)]

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アジサイ

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一体、どうなってるのか?


◆札幌−2歳女児、新潟―生後3ヶ月の女児、大阪―小5女児……
虐待、いじめによる子どもたちの受難が止まらない。

◆深夜の記者会見「特別中継」でトンチンカン首相のメッセージ垂れ流しに割いた人力・金力の10分の1でも内政に向けよ、と政府にも「公共放送」にも言いたい。

「核合意の遵守を」との言葉は、イラン政府に対してでなく、合意からの離脱を一方的に宣言した米政府に直言すべきで、それ以外の筋目はありえない。
バスケットボールやサッカーで自陣のゴールにシュートを打ち込んで得意顔の図に見える。
殿のご乱心に地獄の底までもくっついて行く覚悟のデクノボウ家来なればこそ。

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未来予報  尾世川正明

もしも
僕たちの欲望を変えることなしに
僕たちが今いじょう素晴らしい社会を
考えだすことができないとしたら
もう歴史という考え方をすててしまい
ダーウィンの世界観に身をまかせることになるのだろうか
人間が人間と呼ばれず
草の露を食べてむらさき色の蛍光を発したり
緑の皮膚を身につけたり
一人で子供を生んだりする
そんな生き物になるのだろうか
それが大飢饉のあとなのか
核爆発のあとなのか
流星群の接近のあとなのかは別にして
僕たちはそんな時代を迎えるのだろうか
いややっぱりそれは違うだろう
昨日みた君の顔はどこかもう遠くを見ていた
指先はまた細くなっていた
今日は以前にもまして空の太陽の輝きを受け入れて
死もやさしく受け入れそうな顔をしている
そしてやがて
僕たちはもっとたくさんの公式と音楽を作り出し
僕たちの感受性の中心へと降りていって
夜ごと見るお互いの夢を愛し合いながら
今よりもっと巧妙に今よりもっと残酷に
この地球と人間を変えてしまうことになるだろう


*詩集『誕生日の贈り物』(1993年)所収。
新・日本現代詩文庫『尾世川正明詩集』(土曜美術社出版販売、2009年)に拠った。

◆尾世川正明(おせがわまさあき。1950年生まれ)は医師でもある人。

「今よりもっと巧妙に今よりもっと残酷に」地球と人間を変えてしまうなんて、人間の知性が許すはずがない、そう思う人々が一定数は居るだろう。
しかし、にもかかわらず、それを尻目に、もしくは嘲笑うように、未来に向かって進化の逆コースをたどることはありえないと高をくくる者たちが、喜々としてグロテスクな未来を生み出しつつあるのかも知れない。



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