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自分の行為の主体は完全に自分自身であること[2019年04月12日(Fri)]

DSCN0467.JPG
マガモ

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◆女性と教育をめぐる2つの記事が目に留まった。

(1)川口市の小学校、学校ぐるみで“クルド人少女のイジメ事件”隠し
織田朝日氏のルポ(ハーバービジネスオンライン)
https://hbol.jp/190019

難民申請中の両親とともに川口市に住むクルド人少女への執拗なイジメと、楯となるべき学校関係者の不実な対応。卒業式当日まで繰り返された心ない対応に言葉を失う。
とりわけ校長の「私は中立です」という言葉は、現実には加害側に加担する働きを持つことに無自覚である点で、救いがたいものを感じる。
子どもたちの声(声にならない声もあるはず)に耳を傾ける姿勢がないために、男児の事情への想像力も働かせることなく、話し合わせる環境を作れないまま対面させてしまったようだ。
筆者の憤りは当然だ。

本来、学校とは子供に「ウソはいけないと」教える存在なのではないのだろうか。どれだけ多くの教師をはじめ大人たちが、少女をよってたかって傷つけたのか。


(2)東京大学入学式での上野千鶴子氏の祝辞
https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/president/b_message31_03.html

あからさまな性差別が横行するのは東大も例外ではない、とクギを刺しつつ、つぎのように述べた。

がんばっても公正に報われない社会で、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと...たち、がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」と意欲をくじかれるひとたちを助け、支えるために、あなたたちのがんばりを、使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。

金子文子(1903-1926)もまた、「がんばっても公正に報われない」ことばかり強いられてきた人生だった。
肉親の祖母すらが「無籍者」として文子を蔑み罵った。

だが、そうした境涯に抗う文子のことばの強靱さに心打たれる。

私は何も知らなかったのだ。私の知っていたのは、自分は生れた、そして生きているということだけであった。そうだ、私は自分の生きていたことをはっきりと知っていた。いくら祖母が、(注:無籍者は)生れていて生れないことだと言っても、私は生れて生きていたのだ。

金子文子『何が私をこうさせたか』(岩波文庫,p113)


◆罰を与え「これからは決してこういうことは致しません」と誓わせる大人たちは自分を「ねじけた嘘言い」にさせた、と振り返る文子の次のことばも忘れ難い。受け売りでない、自らの尊厳を自らの力で取り戻そうとするギリギリの崖っぷちから発せられたことば――

私は私のこの深刻なる体験から言いたい。
――子供をして自分の行為の責任を自分のみに負わせよ。自分の行為を他人に誓わせるな。それは子供から責任感を奪うことだ。卑屈にすることだ。心にも行為にも裏と表を、監視人に預けるべきではない。自分の行為の主体は完全に自分自身であることを人間は自覚すべきである。そうすることによってこそ、初めて、人は誰をも偽らぬ、誰にも怯えぬ、真に確乎とした、自律的な、責任のある行為を生むことができるようになるのだ――と。

 (同書p120-121)





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