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3・11の野見山暁二「アトリエ日記」から[2019年03月10日(Sun)]

◆2011年の3月10日、画家・野見山暁治は博多駅構内にいた。
新幹線開業に合わせて完成した彼の「海の向こうから」によるステンドグラスの除幕式に臨んでいたのだ。

★「海の向こうから」の原画およびステンドグラスは下記サイトから
http://jptca.org/publicart474/

◆翌11日には大分県津久見の戸鉱業へ。石灰を産するこの鉱山をかつて描いたゆかりの場所である。
その日の日記の全文を引く。

三月一一日
石橋、ブリヂストン両美術館のいつもの二女性を最寄りの駅で拾って、千里の運転、大分県の津久見に向う。すっかり晴れあがって、もう春だな、これは。
昼すぎ戸高鉱業に着く。早速にも二女性、この会社が所蔵しているぼくの作品数点について調べる。この秋の展覧会に出品依頼をかねてのこと。
それから一同、白い上っ張り、長靴、それにヘルメット。完全武装して石灰の山へ案内される。かつてぼくが描いた山頂は、三百五十メートルほどえぐり取られたらしいが、一同はマチュピチュみたいな異形の山容の壁に囲まれて、茫然と立つ。
その時、千里のケイタイが鳴り出し、東北から東京にかけて激震中の報せ。いきなり壁が崩れ落ちるようなおののき。津波は今にもこの海におしよせてくる気配。社長は港にある運搬用の船舶の避難指示その他、ともかく一気に、それぞれの周辺が叫び声をあげ始める。


2011年9月〜10月に久留米の石橋美術館、その後12月まで東京のブリジストン美術館へと巡回した野見山暁治展

◆翌12日から14日まで福島第一原発では水素爆発による建屋大破〜炉心溶融が次々と進んで行った。
14日の日記――

三月一四日
日を追うに従って膨れあがる震災、津波の怖さ。今までの天災と違って、新たな原発の、目に見えない恐怖。
人間が創りあげた利便と、それに伴う危険。いつかは、過失によって、あるいは一人の為政者によって、地球は壊されてしまうとぼくは、思い込んでいる。


◆野見山の予見を現実にしないための人々の努力が一人の為政者の嘲笑によってあしらわれる数年を閲した。無為に過ごしたつもりはないが、その間にドイツは再生可能エネルギーを倍増させ40%を超えたという。

野見山続々アトリエ日記.jpg
野見山暁治『続々アトリエ日記』(清流出版、2012年)



 
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