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〈「騒擾」は至るところで起きていた〉[2018年12月05日(Wed)]

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◆◇◆◇◆◇◆

◆「失踪」した外国人技能実習生に関する法務省調査の資料、衆参両院野党の法務委員会議員による手作業の筆写・分析が事実を明るみに引き出した。
役所が資料のコピーを認めないために一つ一つを黙々と書き写した野党議員たちの連帯に「写経共闘」という呼び名も生まれた。
政府は常に国民の目を真実から遠ざけることに汲々としているものだが、議員の調査権限や、公文書が国民の共有すべき財産であることなど、意識の片隅にもないことをまたまた知らされた。

(霞が関のさる庁舎でパブリックコメントを閲覧したことがある。やはり複写は許されず、簡単なメモにとどめて読んで行っても、1時間という制限のもとではわずか100人分しか読めなかった記憶がある。どこに「パブリック」があるというのだろう?)

★【12月3日ハフィントン・ポスト】国の調査では22人、しかし野党調査では1939人。外国人技能実習生の失踪理由
https://www.huffingtonpost.jp/2018/12/03/technical-intern-trainee_a_23607621/

◆閲覧室にこもって資料の筆写を続け、堅忍不抜の「共闘」を進める議員たちのためにエールを送るデモや大集会が湧き起こっても良いはずだ。

これとは対照的に、フランスでは、燃料税値上げに抗議する救急隊の車列までもが国会前に集結し、政府は増税の延期を表明せざるを得なかった。

【12月4日 時事通信】
仏デモ、マクロン氏への不満爆発=庶民結束、政権苦境に
http://news.livedoor.com/article/detail/15690029/

◆黒煙がエッフェル塔を霞ませる光景に、デモやストライキで意思を表出するかの国の歴史の堆積を感じないわけにはいかない。
アニエス・アンベール「レジスタンス女性の手記」にも、獄中で行動を共にする抗う人々の姿がある。

◆ナチスの手に落ちたパリを脱してイギリスに亡命、自由フランス政府を樹てたド・ゴール将軍から、日時を決めて一斉に沈黙しようと呼びかけがあり、刑務所内のレジスタンスたちにも密かに伝えられた。
アニエスが発案した抵抗の試みが刑務所に収容された人々に伝えられ一斉に実行に移される――

――――――シェルシュ=ミディにて、 一九四一年五月十一日
デクシア*が外の世界のニュースを入手した。彼女の友人たちが下着の中に情報を滑り込ませておいたのだろう。十五時から十六時の間、沈黙を守ることをド・ゴール将軍が求めている、と、今日、彼女がわたしたちに知らせた。この通路で時計を持っているのはわたしだけだ。なぜ時計を取り上げられなかったのか、それはいまだに謎なのだが。そういうわけで、仲間たちにはわたしから時間を知らせると申し出た上で、十五時に「出征の歌」を歌ってくれるようシルヴィに頼んでほしいとジャン=ピエール**にいった。そして、一時間の沈黙の後、監獄中で全員が「ラ・マルセイエーズ」を合唱するのだ、いまだかつて誰ひとり聞いたことのないような「ラ・マルセイエーズ」を……。ジャン=ピエールはわたしの考えに賛同し、下の階に伝えた(連絡のための穴があるのではないかとわたしは睨んでいる)。わたしたちの中庭用「電話交換嬢」であるルネが、そこで指令を大声で叫んだ。雑居房の人たち、一階の人たち、そして四階の人たちはひとり残らずこれを聞いた。
十五時、わたしはスプーンでエナメルの盥を三度叩き、熱く粗野な美声でシルヴィが歌い出す。「勝利の女神が歌いながらわれらのために門を開く」
古い革命歌の歌詞にこれほど心を揺さぶられたことはない。締めくくりの言葉…… 「祖国のためにフランス人は死なねばならぬ」に、黙想に伴う完全な静寂が一時間続いた。指令がこれほど厳格に遵守されたことはあるまい! 十六時。わたしは四度盥を叩く。「外の連中」に聞こえるよう、窓という窓がすべて開かれた。
ジャン=ピエールの求めで、わたしたちは最終第六節を歌った。一七九二年に人々がひざまずきながら歌った節である。「神聖なる祖国愛……」
こんなに大勢の人がいるとは思わなかった。この「ラ・マルセイエーズ」は膨れ上がり、なにかしら実体を備えた、手で触れうるものになっていた。やがて、その高さと幅は監獄の壁を凌駕するだろう。きっと壁は破裂し、屋根は吹き飛ぶ。息もできなくなるほどのこの感情の高ぶりは全員に共有されていたとわたしにはいえる。おお、集合的感情の美しさと力強さよ! 沈黙と、それに続く音楽の爆発に驚いた看守たちは、わたしたちを黙らせようとしたが、無駄だった……。しかし、誰を非難すればいいというのか。「騒擾(そうじょう)」は至るところで起きていたのだから! 扉を長靴が蹴る音、叫喚、罵声。歌は止み、静けさが戻った。

(第3章 p.85〜86  シェルシュ=ミディ刑務所)

*デクシア…ラ・ブルドネ伯爵夫人、エリザベート・デクシア。城館をレジスタンスに提供、自らも積極的に活動した。自宅に数人のユダヤ人をかくまっていた。
**ジャン=ピエール…自由フランスの海軍中佐オノレ・デティエンヌ・ドルヴ(1901-1941)。自由フランス政府の密偵としてブルターニュ、パリにネットワークを構築。裏切りによって1941年1月に逮捕され。8月29日、銃殺。目隠しなどを拒否し毅然とした態度は刑執行者にも感銘を与えたという。
  *以上、石橋正孝・訳による同書の訳注による。


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