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読む権利/話す権利[2018年12月03日(Mon)]

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ということは、読みたいものを読む権利も、話す権利ももはやこの国にはないということか?

◆まるで今のこの国に向けたようなことばだが、実はナチス支配下のパリでレジスタンスに身を投じた女性、アニエス・アンベール(1896-1963)の手記の一節だ。

1940年8月7日、アニエスは本屋のショーウィンドーで目を留めていたシュテファン・ツヴァイクの新刊『スピノザ』を買いに本屋に駆けつけたのだが――

本は見当たらず、女店主は、売ってはいけなくなってしまったと打ち明ける。食い下がると、実は店の奥にしまわれているという。秘密を守るとわたしに約束させた上で、彼女は一冊譲ってくれることにやっと同意した。どうやら禁書のリストはすでに出来上がっているらしく、それらの書物は処分されるという。

その後に上掲のことばが続く。自由に本を読んだり、自由に話すことすら出来なくなっている社会にあって、アニエスは断固NO!の誓いを胸に刻む。日記は続く――

彼ら〔ドイツ兵〕はわたしたちが考えることも禁止したがっているに違いない……。だがそれだけは彼らにもできはしない。今のところは彼らが強者なのだから、いくらでもわたしたちの良書を裁断すればいい。だが、断じて、断じて、わたしたちの精神をパルプに変えることはできない!

アニエス・アンベール「レジスタンス女性の手記」より (石橋正孝・訳。東洋書林、2012年)

シュテファン・ツヴァイク…伝記文学で知られるオーストリアのユダヤ系作家(1881-1942)。イギリスに亡命、のち移住したブラジルで、欧州やアジアの戦争に絶望して自死する。


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