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〈積極的一方通行路〉[2018年08月19日(Sun)]

DSCN8070ヘリオトロープ&ベニシジミ.JPG
ヘリオトロープに留まったベニシジミ

*******

道しるべ   木端美人

朝もやがおりてくる
陣形を調えて
ひたひたと
真面目に朝もやがおりてくる

ハンドルの前には
白濁した
骨太の道しるべ

曲率激しい道路に
斜った直線の
巨大な矢印
反対車線を切り捨てた

片手間の
積極的一方通行路

    人類がぞろりと
    こぞって進んでゆく

走ってきた道路は
朝もやが矢継ぎ早に消してゆく
後戻りできないその先は
断崖絶壁
谷底には
平和な地獄が待ち受ける
積極的平和を望み
引き返す人はいない


木端美人 詩集「亀裂が奔る」より(ブイツーソリューション、2016年)

◆「骨太」「積極的平和」など、本来の意味からズレて弄ばれてきた言葉が道標のように後方に飛びすさってゆく。
当初は胡乱なものとしてそれらの言葉に用心深く「 」を付けていた人たちも、気がつけば「 」を外して、後戻りできない一方通行路を走る車に同乗している。
〈白濁した/骨太の〉はむろん、断崖を飛んだ先の〈白骨〉と化した我々の姿である。
それを正しく予感していながら、〈平和な地獄〉は必然であるかのように、その先に待っている。
〈平和な地獄〉という形容矛盾すら「 」をハズされて、あたかもそこに向かうのが最初からの我々の望みであるかのように。何しろ〈反対車線〉は〈切り捨て〉られ=反対する者たちの言論は封じられ、引き返す道はないからだ。

*******

◆著者略歴によれば木端美人(こっぱびじん)=松本研一氏は椅子を中心とした木製家具のデザイン・製作が専門の美術家。
時代と社会への批評はこの詩集の全体を貫く。
「危険な道」という詩には次のような詩句もある。

精神の盲目を教育の鋳型とし
唇は馬銜で締結されたまま
個的情動は
購買意欲開発の線上に位置づけられて
流行に成型されていく



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