カラシナ。日中は22℃に上がり、一気にあれこれ咲き出した。境川土手にて。

＊＊＊＊＊＊＊

なぜ　花はいつも　　　岸田衿子

なぜ　花はいつも
こたえの形をしているのだろう
なぜ　問いばかり
天から　ふり注ぐのだろう

　＊大岡信・編『ことばの流星群』(2004年、集英社)より。

◆数え切れない色やかたちの花たちは、どれも天から注がれた問いへのそれぞれの答えなのだと詩人は言う。
カラシナはカラシナとしてこれがわたしの答えなのです、という凜然とした姿を示して揺るぎない。
天からの問いは時にゴマカシやあいまいさを許さない厳しい審問であり、また時に芽吹きを待つ慈愛の問いかけであったことだろう。
それに応えた姿であるゆえに、天を目指して伸びた姿は、見る者の視線をも空へと誘う。
そこには自ずから清しさと敬虔さが漂うようだ。

◆佐川宣寿・前国税庁長官の国会招致がようやく行われる見通しとのこと。
すべての問いは天からのものと謙虚に受けとめて偽りのないところを答えずばなるまい。
天からの審問には、自死に追い込まれたかつての部下の思いも含まれているはずである以上、真実を明らかにすることが責務のすべてである。
首相およびその夫人についても同様であることはいうまでもない。