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大方は偶なし[2018年01月03日(Wed)]

箱根駅伝(復路)8区は熱戦だった

◆箱根駅伝2日目、8区(平塚〜戸塚=21.4km)は熱戦だった。この区間の18km付近、横浜市戸塚区影取(白バイの交代地点でもある)で観戦したが、ラジオの中継を聴いて待つと、青山学院大が目の前をトップで通過した頃、遊行寺(藤沢市)の坂では3位だった早稲田を東海大が抜いたようであり、その後も2人、3人が並走してくるシーンに出くわした。かなり強い逆風のなか、中継所手前で最後の力を振り絞る選手たちに声援も熱が入った。

DSCN5127-Y.jpg

DSCN5130-B.jpg

DSCN5132-X.jpg

DSCN5151-C.jpg

*******

◆観戦の帰路、富士の見える広い駐車場にウチワサボテンがみごとな実をつけていた。
落ちて車に踏まれたか、割れて中が見える実が転がっていて、赤い粒々が鮮やかだった。

DSCN5107-A.jpg

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大方は偶なし(大いなる方形に四隅なし)


あるアメリカの建築家の肖像 長田弘

家は、永遠ではない。
人のなかに、失われる家がある。
雨に朽ちて、壊れて、いつか
時のなかに、失われてゆく家がある。
けれども、人びとの心の目には
家の記憶は、鮮明に、はっきりとのこる。
フランク・ロイド・ライトという
アメリカの建築家のことばを覚えている。
家は、低く、そして小さな家がいい。
水平な家がいい。地平線のなかに
隠れてしまうような家がいい。
大地を抱えこんでいるような家がいい。
大方(たいほう)は隅(ぐう)なし。
大いなる方形に四隅(よすみ)なし。
連続する空間が新しく感じられる家がいい。
風景こそ、すべてだ。
風景という、驚くべき
本の中の本。体験だけが、
唯一、真の読書であるような本。
そのような美しい本であるような家。
そうして、明るい日の光の下で、
影という影が、淡いすみれ色に変わる家。
フランク・ロイド・ライトは戦争を憎んだ。
戦争はけっして何も解決しない、
世界をただ無茶苦茶にするだけだ、と。
建築家が愛したのは、地球の文法であり、
すべての恐竜たちが滅びさった、
風のほかは、何もない大草原であり、
石灰岩の丘であり、サグアロ・サボテンと
花のほかは、何もない砂漠だった。

  大方は隅なし。…… (老子)

長田弘 詩集『世界はうつくしいと』より(みすず書房、2009n年)

*『老子』第四十一章に「大方無偶。大器晩成。大音希声。大象無形」とある。
*フランク・ライド・ライト(1867-1959)の設計した建築のうち、帝国ホテル(1923年竣工)の正面玄関が明治村に移築されている。

◆長田弘の「『角田柳作先生』のこと」が書かれるきっかけとなった司馬遼太郎「ニューヨーク散歩」(「街道をゆく」39)ほかを迂回しているうちに一日が過ぎた。
日米を往き来した人の中に建築家もいたわけで、そのことばをとりあげたこの詩に老子の一節が引用されているのも面白く、まるまる引いておく。
◆また、詩中「風景という、驚くべき/本の中の本。体験だけが、/唯一、真の読書であるような本。/そのような美しい本であるような家。」ということばから、昨秋とりあげた世界の図書館を紹介した本、とりわけ中国の「籬苑書屋」(2012年、設計:李暁東)のことが思い出された。
その写真を再掲しておく。

世界の図書館_0008.jpg

★2016/9/8記事「図書館という未知の森」
http://blog.canpan.info/poepoesongs/archive/614
 
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