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平和賞2女性のスピーチ[2017年12月11日(Mon)]

DSCN4885不動明王大船鹿島神社.JPG
大船、鹿島神社参道脇の不動明王

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核廃絶へのさらなる一歩

◆10日ノーベル平和賞の二人の女性による受賞スピーチは魂のこもったものだった。

受賞した国際NGO「ICAN」(核兵器廃絶国際キャンペーン)の事務局長、ベアトリス・フィンさんのことばから――

草の根の努力の頂点として今年、これまで仮説だったものが現実へと前進しました。核兵器という大量破壊兵器を違法化する国連条約が、122カ国の賛成で採択されたのです。
核兵器禁止条約は、この世界的な危機の時にあって、未来への道筋を示しています。それは、暗い時代における一筋の光です。
さらに、それは私たちに選択を示しています。――
二つの終わりのどちらをとるかという選択です。核兵器の終わりか、それとも、私たちの終わりか。
前者の選択を信じることは、愚かなことではありません。核を持つ国が武装解除できると考えることは、非理性的なことではありません。恐怖や破壊よりも生命を信じることは、理想主義的なことではありません。それは、必要なことなのです。
私たち全員が、この選択を迫られています。そして私は、すべての国に、核兵器禁止条約に参加することを求めます。

米国よ、恐怖よりも自由を選びなさい。
ロシアよ、破壊よりも軍備撤廃を選びなさい。
イギリスよ、圧政よりも法の支配を選びなさい。
フランスよ、テロの恐怖よりも人権を選びなさい。
中国よ、非理性よりも理性を選びなさい。
インドよ、無分別よりも分別を選びなさい。
パキスタンよ、ハルマゲドンよりも論理を選びなさい。
イスラエルよ、抹殺よりも良識を選びなさい。
北朝鮮よ、荒廃よりも知恵を選びなさい。
核兵器の傘の下に守られていると信じている国々に問います。あなたたちは、自国の破壊と、自らの名の下で他国を破壊することの共犯者となるのですか。
すべての国に呼びかけます。私たちの終わりではなく、核兵器の終わりを選びなさい!
この選択こそ、核兵器禁止条約が投げかけているものです。

*講演全文は⇒http://www.huffingtonpost.jp/2017/12/10/nobel-peace-prize_a_23303032/?utm_hp_ref=jp-homepage

◆続いてスピーチに臨んだのは広島の被爆者でカナダ在住のサーロー節子さんだった。

私たちは、世界中でこの恐ろしい兵器の生産と実験のために被害を受けてきた人々と連帯しています。長く忘れられてきた、ムルロア、エッケル、セミパラチンスク、マラリンガ、ビキニなどの人々と。その土地と海を放射線により汚染され、その体を実験に供され、その文化を永遠に混乱させられた人々と。
私たちは、被害者であることに甘んじていられません。私たちは、世界が大爆発して終わることも、緩慢に毒に侵されていくことも受け入れません。私たちは、大国と呼ばれる国々が私たちを核の夕暮れからさらに核の深夜へと無謀にも導いていこうとする中で、恐れの中でただ無為に座していることを拒みます。私たちは立ち上がったのです。私たちは、私たちが生きる物語を語り始めました。核兵器と人類は共存できない、と。
今日、私は皆さんに、この会場において、広島と長崎で非業の死を遂げた全ての人々の存在を感じていただきたいと思います。皆さんに、私たちの上に、そして私たちのまわりに、25万人の魂の大きな固まりを感じ取っていただきたいと思います。その一人ひとりには名前がありました。一人ひとりが、誰かに愛されていました。彼らの死を無駄にしてはなりません。

広島について思い出すとき、私の頭に最初に浮かぶのは4歳のおい、英治です。彼の小さな体は、何者か判別もできない溶けた肉の塊に変わってしまいました。彼はかすれた声で水を求め続けていましたが、息を引き取り、苦しみから解放されました。
私にとって彼は、世界で今まさに核兵器によって脅されているすべての罪のない子どもたちを代表しています。毎日、毎秒、核兵器は、私たちの愛するすべての人を、私たちの親しむすべての物を、危機にさらしています。私たちは、この異常さをこれ以上、許していてはなりません。

世界のすべての国の大統領や首相たちに懇願します。核兵器禁止条約に参加し、核による絶滅の脅威を永遠に除去してください。
私は13歳の少女だったときに、くすぶるがれきの中に捕らえられながら、前に進み続け、光に向かって動き続けました。そして生き残りました。今、私たちの光は核兵器禁止条約です。この会場にいるすべての皆さんと、これを聞いている世界中のすべての皆さんに対して、広島の廃虚の中で私が聞いた言葉をくり返したいと思います。「あきらめるな! (がれきを)押し続けろ! 動き続けろ! 光が見えるだろう? そこに向かってはって行け」
今夜、私たちがオスロの街をたいまつをともして行進するにあたり、核の恐怖の闇夜からお互いを救い出しましょう。どのような障害に直面しようとも、私たちは動き続け、前に進み続け、この光を分かち合い続けます。この光は、この一つの尊い世界が生き続けるための私たちの情熱であり、誓いなのです。


★サーロー節子さんの講演全文は
http://www.huffingtonpost.jp/2017/12/10/nobel_a_23303036/?utm_hp_ref=jp-homepage


ことばが人を動かす

◆授賞式に合わせて、NHKは今年8月に放送したドキュメンタリーを再放送した(BS)。
《明日世界が終わるとしても「核なき世界へ ことばを探す サーロー節子」》

印象的なエピソードがいくつもあった。
ニューヨークの高校での講演で一人のアジア系の女生徒が質問した。
「日本によって殺された罪のないアジアの人たちがたくさんいる。貴女の受けた被害とどちらがより深刻だと思うか?」
鋭い質問だったが、サーローさんは誠実に受けとめて答える。
「命を失うことに違いなどありません。中国も日本も朝鮮も、殺される命に変わりは無いんです。」「広島・長崎について私が語るとき大切だと思うことは、日本は被害者であり加害者でもあるという意識です。どちらが悪いという問題ではないんです。殺戮そのものが悪なんです。」

そのあとの場面が深い印象を残すものだった。
質問した女生徒が終了後、涙をこぼしながら近づいて来たのだ。
「動揺させてしまった?」とサーローさんが声をかけると女生徒は首を横に振って「きちんと答えてくれてありがとう」と気持ちを伝えた。
そのあと、二人が顔を間近に寄せて話し込む姿が感動的だった。

◆もう一つ、カナダ政府高官の対応が日本政府の核兵器禁止条約にひたすら後ろ向きの姿勢と対照的だった。
安全保障を担う陸軍出身の外務政務官がサーローさんと会ってくれることになった。
日本同様アメリカの核の傘のもとにあるカナダ政府の一員として言葉を慎重に選びながらも、コメントは明確だ。「核兵器の使用は非論理的だ。多くの人命を奪う。」と共有できる基本認識は示した。
具体的な行動の約束には至らなかったが、会談の最後にサーローさんに「何かアドバイスはありますか?」と問われた政務官は「いいえ、私こそアドバイスを受けるべきです。」とことばを返した。
会談終了後の取材に対しても、サーローさんの取り組みを評価する、と敬意をこめてコメントした。譲歩も言質を与えることもしないが、対談した相手に真摯に向き合い、話すことができて良かったと心に一刻み残すものがある。大人の態度というべきだろう。


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