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都教委「グローバル人材」育成の矛盾[2017年12月10日(Sun)]
◆【お詫び】下記東京都教育庁のリンク先URLに誤記があり、アクセスできない状態でした。謹んでお詫び申し上げます。
*12月11日16:30に追記訂正いたしました。

★「東京グローバル人材育成計画 '20(Tokyo Global STAGE '20)」(素案)に関する意見募集
[リンク先]⇒http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/11/09/06.html


DSCN4869クロガネモチ-A.JPG
クロガネモチ(鎌倉市大船で)

*******

「日本人の自覚と誇り」にとらわれていては
「グローバル人材」は育たない


◆東京都教育委員会は「東京グローバル人材育成計画'20(Tokyo Global STAGE '20)」策定の素案(以下、「素案」)を公表し12月11日までパブリックコメント(パブコメ)を募集している。
目的は「東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催される2020年に向けて、グローバル人材育成の目標やその目標を達成するための手段を示すため」なのだと言う。
何が問題なのか、教育ジャーナリスト・永野厚男氏の記事を転載する。

"日本人の自覚と誇り"と"愛国心"で、「グローバル人材育成」?
〜傍聴者ら都教委宛パブコメを提起
    教育ジャーナリスト・永野厚男

東京都教育委員会は2017年11月9日の定例会で、「東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催される2020年に向けて、グローバル人材育成の目標やその目標を達成するための手段を示す」とし、『東京グローバル人材育成計画'20(Tokyo Global STAGE '20)』策定の素案を公表した。
素案は、⑴使える英語力の育成、⑵豊かな国際感覚の醸成、⑶日本人としての自覚と誇りの涵養、を柱とする。
素案は20年まで3年間、「ファーストステージ」の「育成すべき具体的な能力」に、⑶を明記。そして「グローバル化が進む中……まず、子供たち自身が、日本や東京のよさを十分に理解する必要がある。そのためには……日本人であることの自覚や……国を愛し、誇りに思う心を育むことが重要」と謳(うた)う。
素案の「体系図」は、本来は⑵がメインのはずの「『世界ともだちプロジェクト』による交流」等、6つもの事業で⑶を育成すると明示した。
都教委は16年2月12日の定例会に出した、『都立高校改革推進計画・新実施計画案』の骨子に対する意見募集結果で、「都立学校には日本国籍以外の生徒も多数在籍。彼らは『グローバル人材の育成』の対象から外されているのか。もし含まれるのなら、『日本人云々』の表現は、彼らへの配慮が足りない」という趣旨の意見があったと報告。
しかしこの時、都教委は「学習指導要領にもあるとおり、グローバル人材の育成に当たっては、我が国の生活様式や歴史、伝統文化などに関する認識を深め、これを尊重する態度を育成することも重要な要素の一つ」などと弁解し、「日本人云々」という表現を一切変更せず、『新実施計画』にそのまま明記してしまった。
都教委は11月9日、ホームページでパブリックコメント募集を開始(締切は12月11日)。
元教職員を含む傍聴者らは、「グローバルだからこそ国境をなくそうとか、天皇には戦争責任があると、主体的に考える児童・生徒も少なからずいる。憲法第19〜21条の保障する、一人ひとりの思想・良心・信教・表現の自由を、教育行政の勝手な政策により侵害させないためにも、"日本人云々"や"愛国心"を削除するよう、皆でパブコメを寄せよう」と呼びかけている。


*******

★東京都教育庁の意見募集要項(2017年11月9日発表)

「東京グローバル人材育成計画 '20(Tokyo Global STAGE '20)」(素案)に関する意見募集
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/11/09/06.html

【素案概要】は:
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/11/09/documents/06_01.pdf

【素案前半(表紙・はじめに〜第1章p.9)】
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/11/09/documents/06_02.pdf

【素案後半(第2章。p.10〜45)】
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/11/09/documents/06_03.pdf


★意見の送り先は;
都教委指導企画課・国際教育推進担当
 
電子メールは⇒「global_ikusei@section.metro.tokyo.jp」に、FAXは(03)5388−1733まで。
◆件名を「『東京グローバル人材育成計画 '20(Tokyo Global STAGE '20)』(素案)に対する意見」と明記。
◆氏名・住所の記載は任意。
ただし、意見送付者の属性は
下記から選択して明示。
{ア 小学生 イ 中学生 ウ 高校生 エ 未就学児の保護者 オ 小学生の保護者
 カ 中学生の保護者 キ 高校生の保護者  ク 学校関係者 ケ その他(個人・団体)}
◆意見が、「東京グローバル人材育成計画 '20(Tokyo Global STAGE '20)」(素案)のどの部分に関するものかが分かるよう、関係する頁数を最初に記入の上、意見を書く(「はじめに」はページ数がないので「はじめに」と記した上で意見を書く)。

*******

素案には何が欠けているか

「グローバル」とは逆方向の国家主義と愛国心強調

3つの柱の一つに「日本人としての自覚と誇りの涵養」が掲げられている。
(「はじめに」、p.6,7,32およびp.39に「日本人としてのアイデンティティ」)
「日本人として」を強調することは現に学校に通っている日本国籍以外の児童・生徒たちの学習意欲をそぐだけでなく、日本国籍を有する子どもたちに無用な優越意識を育てる結果、異なる文化・価値観を軽視し否定する結果になりかねない。
多文化共生の視点から「国際社会に生きる人間として」「地球市民として」などのグローバルを名乗るに相応しい表現に改めるべきだろう。

2020年オリンピック・パラリンピックの主催者としての自覚は?

◆2006年教育基本法に基づいて学習指導要領も教科書も愛国心のバイアスがかかった内容に変質した中で、オリンピック・パラリンピックを主催する東京都がグローバル人材教育で独自色を出したいならば、むしろ愛国心重視の弊害をなくすことを目指すのが本来のはずだ。
その観点から眺めれば2016年度から小中高校生に配付した都教委作成の『五輪学習読本』は「表彰式では国旗・国歌を使う」という記述を残したままである。
教育出版等の道徳教科書でも同様の記述があることが問題点として指摘された通り、IOC(国際オリンピック委貝会)は1980年に、国旗・国歌使用は五輪の理念に反するため「選手団の旗と歌(曲)を用いる」と五輪憲章を改正した。それを尊重する必要がある。
ポールに上がるのは国旗でありその時に流れる音楽が国歌である、という発想は1964年当時ならいざ知らず、現代には通用しない思い込みに過ぎない。
ホスト役として頭の中味を更新して臨まなければならない。

英語一辺倒頭はオーバーヒートする

◆「素案」が掲げる事業内容はひたすら英語、英語、英語、だ。
「はじめに」に書いてあるように、今回の『東京グローバル人材育成計画'20(Tokyo Global STAGE '20)』策定の母体が「東京都英語教育戦略会議」であることからして当然の結果であったが、英語以外はほとんど刺身のツマ以下の扱い。20 コ並べた計画の一番最後に「英語以外の外国語学習の充実」というのが申しわけなさそうに付いているだけなのである(「素案」10ページ)。

◆たとえば中国やモンゴル出身の子がいて、その子やその保護者から言葉や暮らし方、食べ物を教えてもらうという授業が体験できれば子どもたちの学びは一気に活性化するだろう。
すでにそうした取り組みをしている学校も少なくないはずだ。

グローバル人材=英語力。これまた、牢固たる思い込みに他ならない。
都教委はよほど英語コンプレックスに悩んで来た人たちばかりで組織されているように見える。

すでに目の前に存在するグローバル真っ只中を生きている人々とその子どもたちから学ぶのが最も近道なのだ。
言語を意思疎通の道具としてしか理解できない狭小な頭にはとても地球が収まるハズもない。

◆もう一つ、言語を操る人間の頭は相当熱を帯びる。
尻をたたかれて脳を駆使し続けるといずれオーバーヒートを起こす。
一つの事に狂奔しがちな日本人の特性に照らして、ひたすら英語、英語では早晩ロクな結果にならないのが見えている。


鳥たちは 日日空から墜ちている[2017年12月10日(Sun)]

◆「9」の日にちなむ「9条改憲NO!」の取り組みが師走の寒風の中、憲法を活かす全国統一署名が各地で取り組まれた。

駅前で歌声が響いていた。

DSCN4860-Y.JPG

「不戦のちかい 平和行動」の方々だった。

DSCN4863-A.jpg

◆雑誌『世界』12月号の水島朝穂〈安倍「九条改憲」に対案は必要ない〉に次のような恐ろしい警告があった。

「自衛力」に関連して、九条二項は「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」と規定しているが、政府解釈は、自衛のための必要最小限の範囲内にとどまれば、核兵器を保有することも合憲と解釈している。したがって、「自衛力」の明記で、「自衛のための」核兵器(まるで北朝鮮!)の保有が可能であることが確定する。

「自衛」―当然のことだから憲法に書き込んでもいいんじゃない?――などと容認気分になりかけていないか、自己点検しなければならない。
9条をいじることは単に現状に合わせて書き込むだけ、にとどまらないことをしっかりおさえなければならない。

*******

鳥   田中清光

鳥たちは
日々空から墜ちている
海なのか 砂漠なのか 山脈なのか
かすかな啼声を残して

風のなかに その声が
流れている
誰もききとれないけれど
死は このように近くにあり

突然
君の肩に乗ってくる
空から陸へ 陸から川へ
めぐっている

なんの予告もなしに
見えない距離を
風切り羽に乗せられ
死もとどけられる

ぼくたちの不幸
邪悪のひそむ日日の現実のなかで
喪われてゆく
平和 文化 未来 そして永遠も

都市から 田園から
鳥たちの足跡や
ふるえる羽根の羽撃きや心臓が
失われ 消えたまま

たちまち廃墟となる
ぼくらの危うい社会
鳥たちと同様墜ちてゆく日が
待ち受けている


田中清光『言葉から根源へ』思潮社、2015年

田中清光言葉から根源へ.jpg


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