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憲法記念日に改憲を口にする乱心宰相[2017年05月04日(Thu)]

日本国憲法施行70年

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スピーチする落合恵子さん。後方左は伊藤真弁護士。
後方右から2人目は李泰鎬(イ・テホ)さん(韓国朴槿恵退陣緊急国民運動のリーダー)。

◆5月3日の憲法記念日、東京・江東区の有明防災公園の集会には昨年を上回る5万5000人の人たちが集まった。

山城博治沖縄平和運動センター議長のメッセージは参会者に圧倒的な印象を与えた。5ヶ月もの不当勾留を耐え抜いた不屈の人。
「心折れることはない。埋め立てはできない。我々は負けない。県民は負けない。」
大きく腕を振って我々を鼓舞し歌った。

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「♪今こそ立ち上がろう!今こそ奮い立とう!」
会場を連帯の歌声がおおった。

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◆◇◆◇◆◇◆

5月3日に憲法違反を率先して行う行政府の長

◆帰宅後に見たニュースに驚いた。
アベ首相は改憲派の集会でのビデオメッセージと読売新聞朝刊で改憲の目論見を語ったというのだ。要点は朝日Web記事では以下のような内容。

1.東京五輪の2020年を新しい憲法が施行される年にしたい。
2.「自衛隊が違憲かもしれない」などの議論の余地をなくすべき。
9条1項、2項を残しつつ自衛隊を明文で書き込む国民的な議論を。
3.小・中学校9年間の義務教育の無償化は戦後の発展の大きな原動力。高等教育も、全ての国民に真に開かれたものとしなければならない。

イヤハヤである。以下の条文をまた無視しているわけである。

第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

もう一つ、第九十六条に「国会が、これを発議し」とある通り、発議は国会であって総理大臣の権能では全くない。
それを意識してであろう、ビデオメッセージでは「自民党総裁として」と断りを述べている。
さすがである。取り換え随意のベロを何枚も持っておられる。

言論と立法の府である国会を徹底して軽んじて来た人物ならではの発言であった。

◆2.について、自民党改憲草案とは異なり、9条第2項もそのままで、どうやって自衛隊を位置づけようというのか、と思って居たら、古屋圭司(自民党選挙対策委員長)が私案を用意していた(5月4日読売新聞2面の記事)。
9条に第3項を新設して「前項の規定にかかわらず自衛のための自衛隊を置ける」としたら、というのだ。

やっぱりネ、という感じだ。
改憲草案で「表現の自由」を保障する第21条に第2項を追加して「前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とし活動を行い、並びにそれを目的として結社することは、認められない」とシバリをかける、あの手口である。

「保障する」と言いながら、実はどのようにも制限をかけられるのだから、言ってみれば「なーんちゃって」と口から出して見せるもう一つのベロ、それが「前項の規定にかかわらず」だ。

◆こうしたゴマカシを見せられる度に朝三暮四の猿の気分を味わう。
飼い主がエサのトチの実を朝に3つ暮に4つにしたところ猿たちが怒り出した、では朝に4つ暮に3つにしようと言ったら猿たちは大いに喜んだという故事である。目先の利益にとらわれて、エサの総量は減らされるというそもそものポイントはゴマカされてしまうのである。
3.の教育無償化の話は日本維新の会向けの秋波であり、同時に2.と合わせて公明党への瀬踏みでもあるのだが、読売の記事は、公明の山口代表が〈「自民の改正草案とは違い、9条1項,2項は維持する提案だ」と評価〉し、遠山清彦・党憲法調査会事務局長も公明党の〈「加憲」の考え方に近いとの認識を示し〉た、と記す。
さすがは翼賛紙・読売である。公明党幹部の慎重論やクギを差したコメントもあったのに、それは書かないか、限りなく薄めて扱う。その結果、公明党の幹部たちが朝4つで大喜びする猿たちのように見えてくる。見くびられたものである。国会軽視どころではない。「さげすみ・蔑視」の眼差ししか感じられない。
それは同紙を今なお支配するナベツネ氏とアベ首相とが共有する視線である。

◆今回の「改憲」メッセージを、首相の焦りによる、賭けに出たものという見方も一方にはある。
ならば野心の果てのほとんど乱心というべき事態だ。
教育をダシにしたいつもの手法と冷笑しては済まされない。
森本疑惑共謀罪の目くらましのために無茶な改憲を口走って極東の緊張をさらに高め、ガラガラドンに突進しつつあることになるからだ。

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