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深夜のジャンプ、高梨選手のメダルの重さ[2018年02月12日(Mon)]

高梨沙羅選手、堂々の銅メダル

◆韓国と日本との時差はないと聞いた。
平昌のジャンプ台も日本同様2月13日に替わろうとする真夜中、女子ジャンプ(ノーマルヒル)は雪の中、最後の最後に圧巻のドラマがあった。

◆高梨選手の滑り出しから驚いた。
これ以上ない集中した視線で前方を見据えたまま滑り降りて行く。
他の選手を気迫で凌駕したジャンプだった。

だが、その直後、後続の2選手がさらに1メートル、5メートルと飛距離を伸ばして行って驚きの鎮まるヒマがなかったのである。

◆今回のジャンプ競技では、黄緑のレーザー光が雪上に光るしかけとなっていた。先行選手に勝つ目安として選手にも見える光だそうで、前に飛んだライバルを超える飛翔をと、選手の闘志がかき立てられずにはいなかっただろう。
高梨選手のジャンプが続く選手たちの力を引き出したということになる。
誇って良い念願のメダルである。

◆TVで観てさえ「場」の持つ力を続けざまに見せつけられた試合、現場で目の当たりにした人たちの興奮やいかに、と思うが、さて、深夜の凍てつくジャンプ場にどれだけの観客がいたか気になる。
夜間に競技となったのは欧米でのTV視聴の都合を優先したためと聞く。
レーザー光で闘争心をかき立て、テクノロジーが画面を彩る。
お日様の光に逆らうような選手の体調管理の苦労は想像するしかないが、今後ジャンプは夜の競技となるのだろうか?
いくら昼同然に照らし出すとはいえ、人工的な環境で身体能力を最大限に発揮しなければならないのは過酷だ……もっと明かりを!と切に願う老眼の持ち主としては、選手たちに同情を禁じ得ない。

抜けるような青空に白銀がまぶしいオリンピックの記憶があるだけに、今後のことが気になる。


 雪がふっている   林 千里

わたしは雪を見た
わたしはこう思った
雪がわたしを空につれて行く
ように
ふっている

  長田弘・選『202人の子どもたち』中央公論新社、2010年
 *2004〜09年に読売新聞に載ったこどもの詩から。
  この詩は2005年1月28日掲載。
  林千里(ちさと)さんは当時、山口県萩市の小学校2年生。
ということは高梨選手はたぶん同学年。
ジャンプを始めた2004年ころ、この詩と同じように、降る雪が空に連れていってくれる感覚を味わっていたのでは、と想像してみる。

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