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「超弩級」の東京高裁・杉原判決[2018年02月02日(Fri)]

現職自衛官の安保法制違憲訴訟に対する東京高裁判決

◆一昨日(1月31日)の当ブログで「大きな意味を持つ判決のはず」として取り上げた現職自衛官の安保法制違憲訴訟に対する東京高裁の判決について、澤藤統一郎弁護士の評価がブログ「憲法日記」アップされた。
一部紹介する。これを読むと新聞各紙の取り上げ方は隔靴掻痒の感じが強い。
各地で弁護団を組織しての安保法制をめぐる違憲訴訟が起こされている中で、この事件は現役自衛官による本人訴訟としてスタートしたことも初めて知った。当事者の切実な訴えが一審東京地裁の門前払い判決で退けられただけに、高裁差し戻し判決で一条の光明を見出した原告の視点に立った続報が読みたいところであった。澤藤氏の記事は差し戻し審への力強いエールである。

◆澤藤氏は、差し戻しを受けた係属裁判所=東京地裁は「ガチンコで、自衛隊法の合違憲判断に取り組まざるを得ない」「合違憲判断から逃れられない」。その意味で31日の東京高裁・杉原(則彦)判決は「超弩級」の「歴史的な判決」だと言い切る。
裁判の行方に目が離せなくなってきた。

【1月31日拙ブログ記事】安保法制違憲の判断を求める現職自衛官
http://blog.canpan.info/poepoesongs/archive/756


【澤藤統一郎の憲法日記 2月2日】冒頭の一部を抄録(太字は原文)

自衛官違憲訴訟―これから改正自衛隊法の本格的な違憲論議が始まることになる。

一昨日(1月31日)、東京高等裁判所が「超弩級の」「たいへんな」判決を言い渡した。第12民事部(杉原則彦裁判長)の自衛官「命令服従義務不存在確認請求」控訴事件。原判決(原告敗訴)を取り消して、東京地裁に差し戻すこれは体制を揺るがしかねない歴史的な判決。
「超弩級」「たいへんな」と大袈裟な形容は、差し戻しを受けた地裁の係属裁判所では、「訴えの利益なし」とか、「抗告訴訟の訴訟要件の具備がない」などとしての門前払い却下判決の道が塞がれてしまったからだ。ガチンコで、自衛隊法の合違憲判断に取り組まざるを得ないからだ。

自衛官に対する「存立危機事態」における出動命令の根拠条文が、「改正後の自衛隊法76条1項2号」。条文は以下のとおり。
第76条1項 内閣総理大臣は、次に掲げる事態に際して、我が国を防衛するため必要があると認める場合には、自衛隊の全部又は一部の出動を命ずることができる。
1号 我が国に対する外部からの武力攻撃が発生した事態又は我が国に対する外部からの武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至つた事態
2号 我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態
上記第1号が個別的自衛権の行使に関わる「武力攻撃事態」であり、第2号が集団的自衛権行使に関わる「存立危機事態」である。現職自衛官である原告は、「存立危機事態」に限っての出動命令に服従する義務がないことの確認を求めているわけだ。
一昨年9月に安保法制の一環として成立したこの改正自衛隊法の条項が憲法に違反して無効である、というのが原告自衛官の主張。
だから、「自衛隊法76条1項2号同条同項に基づく出動命令には服従する義務はないことの確認を求める」というのが請求の趣旨。差し戻し審では、この請求に理由があるか否かについて本格的な攻防が行われることになり、裁判所(東京地裁)は合違憲判断から逃れられない。だから、「超弩級」「たいへんな」事態なのだ。



◆この裁判を原告自衛官側は「命令服従義務不存在確認請求事件」ととらえて臨んでいることについても澤藤弁護士は言及している。
2004年東京で、さらに翌2005年神奈川で、日の丸君が代裁判として学校現場の教職員たちから起こされた裁判も「国歌斉唱義務不存在確認等請求事件」「神奈川こころの自由裁判」では「国旗国歌に対する忠誠義務不存在確認請求事件」) として提訴され闘われて来ているものであるからだ。
憲法判断を避け傍流的な理屈づけで当事者の人格・人権の毀損・侵害を軽視もしくは無視した判決が多い中で、裁判官の真摯な応答を求める原告や弁護士・弁護団の創意と熱意がこめられた命名であり、その脈流が自衛官によるこの裁判にもつながり、太さと力強さを増して来たと表現することも可能だろう。
ますます裁判の行方から目が離せない。


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http://blog.canpan.info/poepoesongs/archive/758
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