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サボテンのトゲ[2018年01月25日(Thu)]

DSCN5336.JPG

◆サボテンのトゲをやっと抜いた。
正月の箱根駅伝を観に行った帰りに見つけたウチワサボテンの紅い実をいくつか持ち帰った。
(1月3日の記事に写真⇒http://blog.canpan.info/poepoesongs/archive/729
それを取りだして家人に見せようとした時にチクリとしたのを3週間もほったらかしていた。
愛らしい実が小さな金色のトゲで武装しているとは全く気づかなかった。老眼のせいである。
同じ理由で左の人差し指に刺さった微少なトゲを取り切ることができずそのままにしていた。
利き腕ではない左手の指の横腹なので、ものを扱うときに用心すればしょっちゅう痛むわけでもない。
放置した理由はもう一つ、指先の働きが鈍さを増していることがある。
本のページをめくる、小さな付箋を台紙から一枚だけはがす、などという時に上手くつまめない。
あと、レジで小銭を出す時など。小銭をつまむのもお札を数えるのも(どちらもさほど入っているわけではない)指先が命であるのに、モタつく。後ろに人が並んでいると焦る。
あと一円あればキッカリになる、と小銭入れを良く覗こうとして財布の入れてあるポイントカードをパラパラ落としてしまい、他のお客や店員さんの手を煩わせたことも一再ならずある。

◆そのうち、指の肉がくるんでくれて痛みも消えるのではないかと淡い期待を寄せたが、そううまくはいかない。時々忘れたころにチクリとする。
それでも放ったままだったのだからモノグサも念が入っている。
果てには、被爆した人や戦傷者が今もあちこち痛むと言う、その辛さの一端が分かるのではないか、この程度で大騒ぎしては申しわけないなどと、不謹慎千万な理屈さえひねり出してごまかしていた。

◆ウダウダと3週間が過ぎた今日、車で出かけようとハンドルに手を置いたら昼の日の光に浮かび上がったトゲらしきものの姿が見えた。
ようやく「よし、今日帰ったら、明るいうちに手術だ!」と決心が付いた。

「手術」敢行を後押しした出来事がもう一つある。
薬局で受け取ったレジ袋を手から取り落としたことだ。しかも立て続けに2度。
不器用な指でも動いてくれるうちに決行しなければならない。帰宅を急いだ。

………

◆帰宅後、マチ針、とげ抜き、カッターを火で消毒し拡大鏡も用意して取りかかる。
……幸い、マチ針だけによる1,2ミリの切開で事足りた。おそるおそる傷口を親指で押してみたら痛みはない。切開したことによる痛みはあるが、明日には消えているだろう。
皮下で一寸法師が針の剣を突き立てているような痛みではなくなっている。

DSCN5103-A.jpg
紅い実の頭頂にも胴の部分にも小さなトゲが生えている

◆人心地ついて思い出したのが、母方の祖父が日露戦争で受けたという銃弾のことだ。
「ジサマの体には今も鉄砲の弾が入っている」と親から繰り返し聞かされたが、祖父にそのことを確かめたことはない。祖父は平素口数の少ない人で、進んでいくさの話をしたこともない。
夏休みに母親の実家に行くと二階を格好の遊び場にしたが、その階段を上ったところに軍帽がかかっていた。軍帽の鉢巻き部分の鮮やかな紅い色とその中央正面に付いていた金色の★が今も記憶にある。

祖父は八十過ぎまで生きた。当時としては長生きしたと言って良い。
没後しばらくして行ったときに鉢巻きの鮮やかな紅に★の付いた軍帽は姿を消していた。
どこかにしまったのか、燃してしまったのか、訊いて確かめることもしなかったが、もうその二階を遊び場にすることはなかった。

◆祖父が従軍した日露戦争と言えば、1902(明治35)年の八甲田雪中行軍遭難は1月24日から28日にかけての事件(出発は23日)である。対露戦に備えた演習であった。

祖父も同様の行軍を経験したかどうか、遭難に際して八甲田を望む地元の若者として救援に加わるなどのことがあったかどうか、そうしたことも聞く機会はなかった。

1960年代初めころでも未だ子どもの遊びはチャンバラや戦争ごっこと決まっていたのに、地元で起きた大事件について何も知らず、頑是ないというも愚かな洟垂れ小僧であった。


この記事のURL
http://blog.canpan.info/poepoesongs/archive/750
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