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空が落ちて来るような不安[2018年01月23日(Tue)]
DSCN5374.JPG

10センチほどの降雪。道は午後には大体融けた。

DSCN5378.JPG

サギも冬毛なのか、胸元に山羊のヒゲのように豊かな羽毛が垂れている。
雪と白さを競っているみたいだ。

*******

立て続けの米軍ヘリ緊急着陸

◆また普天間の米軍ヘリだ。沖縄の渡名喜島に緊急着陸(23日夜)。
昨年10月、東村にCH53ヘリコプター緊急着陸し炎上、12月には普天間基地に隣接する小学校にドアが落下。県民の不安をあざ笑い抗議を踏みにじるように同じ小学校の上を再び飛行。
年が明けた6日にはうるま市の伊計島、8日には読谷村に、今回と同じAH1攻撃ヘリコプターが緊急着陸している。

◆事故が止まらない理由は、(1)整備および操縦技術の練度低下、(2)訓練の増加、(3)人命軽視(ひょっとして日本人への蔑視)のいずれか若しくはそれらすべてが相乗した結果であるだろう。
人命にかかわる重大事故が近いと予測することは決して杞憂ではあるまい。

【NHKニュース】1月23日21時41分
米軍ヘリ緊急着陸
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180123/k10011299921000.html

【日テレ NEWS24】1月23日 22時32分
渡名喜島に米軍ヘリが緊急着陸
http://news.livedoor.com/article/detail/14199831/
*ニュースへのリンクは一定期間のみ有効です。

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雲母   境 節

少女だった頃
戦争があり
外地に住んで
学校に通った
半分勉強があり
半分仕事をした
小刀で雲母を0.2ミリのうすさにして行く
〈飛行機に使うらしい〉
〈ふうん〉と思いながら雲母はぎをする
なにか いつも いっしょうけんめいだった
八月十五日が来る前に
一人のともだちが小声で言った
〈戦争はもう終るよ〉
〈そんなことあるもんか〉と思いながら気になった
敗戦は はっきりと来た
混乱と不安が街を取りかこむ
無法状態を経験し学校と友に別れた
はたちの頃
空が落ちて来るような不安が
たえず起った
雲母が頭上に舞い
じゅうぶんおどれなかったもどかしさが
0.2ミリになって
おそって来る

 詩集『鳥は飛んだ』から。

◆境節(さかい せつ)は1932年生まれ。
「はたちの頃」の「空が落ちて来るような不安」とは、戦時下の記憶だけでなく、彼女が成人に達したころ進行中であった朝鮮戦争がもたらしたものだろう。
昨日の永瀬清子と同じく岡山の詩人(倉敷市児島に在住の由)。永瀬は境について「透明度の高い人」、その詩については「澄明で限りなく卒直な心にバランスしている」と評している(『夢へ』序)。

境節詩集.jpg
『境節 詩集』(現代詩文庫、思潮社、2015年)

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