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Y.N.ハラリ氏インタビューより〈独裁者による情報掌握〉[2019年09月21日(Sat)]

◆朝日新聞9月21日朝刊のオピニオン頁はユヴァル・ノア・ハラリ(ヘブライ大・歴史学。1976年生まれ)という方へのロング・インタビュー〈AIが支配する世界〉。

◆ハラリ氏によれば、私たちは3つの大きな課題に直面していて、それは、
(1)核戦争を含む世界戦争、(2)地球温暖化などの環境破壊
そして(3)破壊的な技術革新、これが最も複雑で深刻だ、とする。
AIとバイオテクノロジーの進歩が社会と我々の暮らしを完全に変えてしまい、新たな監視技術の進歩で、歴史上存在したことのない全体主義的な政府の誕生につながるだろう、と警告を発するのである。

*我が国において連想するのは、小・中学生への学力テストに続いて高校生への「学びの基礎診断」、更には大学入試・英語の民間試験利用と国語・数学への記述式問題導入に絡めた民間による採点……という一連の「教育改革」だ。
個々人の情報が連続的に集積され、膨大なデータとして民間教育産業の扱うところとなる。
だが、その危険性は一般に共有されていない。
*政府は高等教育への修学支援新制度(いわゆる大学等の「無償化」政策)を2020年4月からスタートさせるが、その申請にあたっては、生徒および保護者のマイナンバーの申告を求めている。
これもまた、所得・家族構成など、さまざまな個人情報が一元的に国家に管理されて行くことの一例である。

◆「なぜ世界各地でポピュリズムが隆盛を迎えているのか?」という質問に対してハラリ氏は、次の重要な指摘をしている。

一つは、それを支持する人々の気分について――

〈大多数の人にとって世界を理解するのは『物語』を通じてです。事実や統計に基づいて、ではありません。
その『物語』が次々と崩壊し、真空状態にある。
真空状態は良識ある未来へのビジョンではなく、過去への郷愁に満ちた空想(を語るポピュリズム)によって埋められています。〉


21世紀における東京オリンピックも大阪万博も、共に「過去への郷愁」=成功再現を現代にと幻想することに他ならない。
ビジョンを持っていないので古いおもちゃ箱をひっくり返してみるしかなかった、と考えれば分かりやすい。
だがそれを冷笑して済むわけではない。

◆「ポピュリストの何が問題なのか?」

〈独裁的な傾向を持っていることです。
間違いを認めない。物事がうまくいかないときは、外敵や裏切り者のせいにする。
『力が足りないから失敗したんだ。だからもっと強大な力をくれ』と。
だが、彼らに力を与えても、また失敗する。未来へのビジョンがないのですから。
すると、『まだ裏切り者がいる。さらに力を与えよ』と言うでしょう。
ファシズムや独裁主義への道につながります〉


◆私たちの大半は自分自身を社会に対する「裏切り者」だ、などと意識して暮らしているわけではない。むしろその逆だろう。

だが、「裏切り者」かどうか認定するのは、私たちではなく、独裁者の方なのである。




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