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〈生者たちは自分たちの沈黙を守っていてよいのか〉[2019年08月11日(Sun)]

DSCN1418.JPG
炎天にいよいよ尖る栗の実

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空虚  ジャン・タルデュー
       宗左近 


死者たちは戻ってこないでいる それなら
生者たちは知らねばならぬ何が残っているのか

死者たちは嘆くことができないでいる それなら
生者たちは誰を何を嘆くのか

死者たちはもう黙っていることはできない それなら
生者たちは自分たちの沈黙を守っていてよいのか


 宗左近『詩(うた)のささげもの』p.272(新潮社、2002年)

◆宗がこの本で書いているように、この詩は渡辺一夫が岩波文庫の『きけ わだつみのこえ ー日本戦没学生の手記ー』の序文の末尾に、あげたもの。宗左近による改訳である。

渡辺一夫訳も示して置く。


死んだ人々は、帰ってこない以上、
生き残った人々は、何が判ればいい?

死んだ人々には、慨く術もない以上、
生き残った人々は、誰のこと、何を、慨いたらいい?

死んだ人々は、もはや黙ってはいられぬ以上、
生き残った人々は沈黙を守るべきなのか?



◆同じ詩でありながら、渡辺一夫訳は慨嘆の色が濃く、いっぽう宗左近訳は死の事実を抑制的に見つめる所から始め、言葉を理詰めに連ねた上で厳しい倫理上の問い詰めに至る。
世代による戦争体験の違いによるというべきだろうか(宗の方が19歳年下)。


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