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大学入試への英語民間試験導入、撤回を[2019年05月16日(Thu)]

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ムラサキカタバミ

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◆再来年の大学入試から導入される英語の民間検定試験、懸念が現実のものとなりそうだ。
今朝のNHKニュースWeb版が取り上げている。
対象となるのは現在の高校2年生だ。

【NHKニュース 2019年5月16日 4時52分】
大学入学共通テスト 英語の民間試験 海外の業者による採点も

今のセンター試験に代わり再来年から始まる「大学入学共通テスト」に導入される英語の民間試験。文部科学省がその採点者として、委託された海外の業者なども認めていることがわかりました。専門家は、採点の質の確保や信頼性の観点で懸念があると指摘しています。

毎年50万人余りが受験する今の大学入試センター試験は来年が最後となり、再来年1月からは「大学入学共通テスト」が始まります。

このうち英語は、書く力と話す力を新たに測定するため、7つの民間事業者による英検やTOEICなどの検定試験が導入されます。再来年1月の受験生は来年4月から12月にかけて、これら民間試験を2回にわたって受け、そのスコアが受験する大学に提供される仕組みです。

試験の採点者について、文部科学省は受験生が在籍する高校の教職員を除くこと以外、条件をつけていませんが、関係者によりますと、アジアなど海外の委託業者や学生のアルバイトなども採点者として認められていることがわかりました。

これについて、7つの事業者を取材すると、大卒以上で、英語の指導歴が3年以上あることを採点者の基準としているところがある一方、海外の英語を話す人とだけしているところや、「機密事項」として基準を公表していないところもありました。

入試制度に詳しい東京大学高大接続研究開発センターの南風原朝和前センター長は「どの国で採点されているかも分からないくらいなので、国の共通テストとして利用するならば、採点者の資質が分かるデータを提供してほしい。外国での採点などは質の確保や信頼性の観点で懸念がある。国は実態を確認し、対策を考える必要がある」と指摘しています。


https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190516/k10011917451000.html

◆幾重もの公正さと個人情報管理の厳正さが求められる大学入試に民間検定試験を導入する危うさを指摘されながら、未だに考え直す様子が文科省にはない。
その理由は、
1に政治からの圧力、
2に参入する事業者が導入以降長期にわたって入手し続けるビッグデータのもたらす旨味、およびそれが生み出す利得のしかるべき筋への環流、といった骨がらみの利権がすでに動き出しているからだろう。

◆教育は未来への投資だ、と言い切った下村博文・元文科相のキャッチフレーズは現在も踏襲されているが、実際は大学入試の英語に新たな公的「投資」が注がれることはない。
必要な原資は、受験生・保護者が支払う受検料(+各自治体からの部分的負担)、および検定事業者自身の負担でまかなう(当然、事業者は将来にわたって回収できるよう、対策本の販売や海外展開を含む戦略を立て、採点に要する経費の切り詰め、新規問題にかけるコストも少なく済むよう、問題の全面的公表は控える)。

◆情報漏洩の危険性も飛躍的に高まる。
単純に考えても、仮に7事業者それぞれが海外の採点者に作業を委託すれば、データがやりとりされる機会だけでも7×2回を数える。さらに採点者の適性を検証する手立てはないに等しい。氏素性の定かでない人たちが入試データに関与することを危ぶまない方が不自然だ。

◆上記記事で、南風原朝和氏は国に対して「採点者の資質が分かるデータの提供」を求め、国としての「対策を考える必要がある」と述べているが、生ぬるいだけでなく「木によりて魚を求む」ような見当違いをしている。
そのような対策を立てる考えを最初から放棄しているのが入試英語改革に対する国の姿勢であるからだ。

◆せっかくこの問題を取り上げたNHKとしては、暴走列車が実際に走り出す前に、ストップをかける専門家の声を複数示して行くことが必要だ。
具体的には、現行方式を維持するだけで良い。センター入試に蓄積されたものをみすみすドブに捨てる必要がどこにあろう。

◆ことは入試の公正さに関わる。
まともな国なら、不安と疑念を抱かせたまま受験生に真剣勝負を求めることなどできるはずがない。


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