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影を負うということ[2019年05月03日(Fri)]

DSCN0547-A.jpg
花応院でみかけたシダ。光をまとった綿毛が美しい。

*******

影   柳内やすこ

ものの存在が悉く影をつくる日
広い歩道の
陽の当たる部分を選んで歩く
こんな心地よい晴天の空の下
大小の建物も
葉の落ちた街路樹も
道端に転がった小さな箱も
在るものはみなそれぞれの大きさで
暗い影をかたちづくる

光があるから
影が生じるのだろうか
そうではなくて
存在するということが
影を負うということなのだ

こんな陽に照らされて
影を引いた私が
影を引いた子供を連れて行く
しっかりと手をつなぎ合って


*詩集『輪ゴム宇宙論』(詩学社、1989年)所収。
新・日本現代詩文庫「柳内やすこ詩集」(土曜美術社販売、2016年)に拠った。


◆2連目、「存在するということが/影を負うということなのだ」がとても印象的な詩。
存在することのイメージが鮮やかだ。

実は、光の明るい春先の詩だと思い込んでいた。
一連目、「葉の落ちた街路樹」とあるのをすっかり見落としていたのである。
晩秋か冬の「発見」だったのだ。

引いた影の長さも頭の中で修正しなければならない。
しかし存在するものの鮮やかさは変わらない。

作者は、手を引いて歩くわが子の影の思いがけない長さにもハッとしたことだろう。
そうして幾巡りかの季節を経てゆくうちに、子も我も、影の濃さと深さを増して行くことを、はっきりと予期してもいるのだ。






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