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火種は、あるか。[2019年04月09日(Tue)]

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たいまつ342  むのたけじ

遠い祖先が氷河の時代にも生き得たのは洞窟の奥深くで幾粒かの火種を守り通すことができたからであろう、という推論に、きみは心をひかれないか。
精神の荒野だらけである、というきみの嘆きは、じつはきみがきみの火種を持っていないということではないのか。
火種は、あるか。ないなら、捜したか。捜さなかったら、つくったのか。
人間の火種は、いうまでもなく、欲する者が自分でつくるものであって、そうする以外に手に入れようがない。
きみは、火種の微小をあざわらうか。一粒の火種も火焔となって荒野を燃やし、荒野を焼畑にかえることができるのだ。


『詞集 たいまつT』(評論社、1976年)所収。
二瓶弘行・編『贈る詩 あなたへの言の葉』(東洋館出版社、2012年)に拠った。
*人間存在について語ったむのたけじの声の熱さを思い出しながら、あえて改行を入れてみた。


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