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「撃つ」ことは「撃たれる」こと[2019年01月28日(Mon)]

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ヒヨドリ


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撃つ   伊藤勝行

猟人よ
空を傷つけないで
一羽の鳥を撃ちおとすことができたか
墜ちた鳥よりはやく
弾道を伝って きみの足もとへ
もうひとつの影が墜ちたはずだが

猟人よ
みずから傷つかないで
一匹のけものを撃ちたおすことができたか
もうひとつの見えない銃口が
同時に
こちら側も撃ったはずだが


 『伊藤勝行詩集』(土曜美術社出版販売、2000年)

◆「撃つ」ことは同時に「撃たれる」ことだと承知している猟人は多くはないだろう。

海峡を隔てて同じ極東の民がいがみ合うことは、共に戴く天に在しますものに銃口を向けることに他ならず、それは同時に我が身を滅ぼすことだと、1943年、18歳の「軍国少年教師」として分教場長となった経験のある詩人は言いたいようだ。

◆19歳で出征するとき、教え子たちに遺言のつもりで語りかけた。
ダム工事で働いていた朝鮮人を父に持つ兄弟たちにも「天皇陛下の為にしっかりとやってくれ」と声をかけた。

戦後生きて帰ってみると、ダム工事は中断され、朝鮮人たちの行方も兄弟の消息も分からなくなっていた。
数年後、ある本で「日韓併合」の実態は、策略をもって植民地にしたのだと初めて知り、あの兄弟に何ということを言ってしまったかと深く悔いた。鉛のように固まって溶けることのないその悔いが青年・勝行にとっての戦後の出発だったという。


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