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「鳥は/最も激しいことを考えている」[2018年12月11日(Tue)]

DSCN9295.JPG
葉物野菜が真っ直ぐな列をなしてなかなかイイ感じだった。
相鉄線・ゆめが丘駅前で。

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直喩のように   北村 太郎

いっぱい屑の詰まった
屑箱をあけたあと
初めてそこへ投げ捨てた紙がたてる
音のように
さわやかな冬の朝

鳥が
悠々と空に舞いながら
ふっと静止するときがある
そのとき
鳥は
最も激しいことを考えているのだ
そのように
風と
風のあいだの冬の林


 「続・北村太郎詩集」(思潮社・現代詩文庫、1994年)

◆鳥が空中で「ふっと静止するとき」鳥は「最も激しいことを考えている」と言う。
自らの肉体の重さと翼の生み出した揚力とがつり合う瞬間、どんな「激しいこと」を鳥たちは考えるのだろう。

よだか(宮沢賢治「よだかの星」)のように絶望して地べたに身をたたきつけようとするのか、それとも「どこまでも、どこまでも、まっすぐに空へのぼって」行くことか。



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