ブラジルというとどんなイメージでしょうか?
アマゾン、サッカー、移民、サンバ・・・。
この企画展を通じて、新たなブラジルを知ることができました。
1960年代に「熱帯に住む者の文化のオリジナリティ」をうたったトロピカリアという芸術運動が始まったそうです。
その時の中心となった作家や90年代後半から現れた新生代のアーティストを含む27組の作家の作品が出展されています。
自分が持っていたブラジルのイメージの延長を思わせるものもあれば、知らなかったブラジルを感じさせるものもあります。
コンセプチュアルな現代アートは社会の批評を行うものも結構あるので、作品の背景を通じて現代ブラジルの問題も知ることができました。
一方で、社会にリンクしたものばかりでなく、作家の個人的な体験から来た作品もあります。
多様な作品群で、ブラジルの豊かな芸術性を感じることができます。特にカラフルな色遣いが面白かったです。
また、この企画展は日本人ブラジル移住100周年を記念したものです。
出展作家の中に1世から3世までの日系作家が5名いました。日系作家の作品も、やはりブラジルらしい作品でした。
住んでいるところの文化が強く影響するんですね。
お薦めはルイ・タケオです。
日系2世で、独特な色使いと形状で知られる建築家です。
サンパウロ最大のスラム街「エリオポリス」を舞台に行われたプロジェクトは、地域住民と一緒に住居の外観をカラフルな色彩で塗り替えることによって街の再生を行っています。
そのプロジェクトの成果の写真が展示され、取り組みに関する映像が放映されていました。
単純なアート活動ではなく街づくり、地域の再生、地域住民の誇りを取り戻し、あるいは雇用を創出するソーシャルエンタープライズ的なプロジェクトでした。
アートを力で街を再生していく取り組みにすごく感動しました。
アートを通じてその国を知るというのは面白いですね。
そして、アウトサイダーアートの作家の作品も出展されていました。
ブラジルではその作家専門の美術館もあるそうです。