ただ、目の前の宝物を鑑賞するだけでなく、1250年前にどのように使われていたのかを想像する楽しみもあります。
聖武天皇遺愛の宝物ばかりでなく、スプーンや包丁、食器などその当時の生活用品も展示されており、面白いですね。
さらに、正倉院古文書の一部も展示されていました。
中でも、面白かったのは写経事業で宮仕えしていた下級官吏が欠勤するための届け出をまとめた巻物です。自分の怪我だったり、家の修繕、姑の病気見舞いなど、いろんな理由をつけて休もうとしています。
解説を読むと、この当時、写経事業はかなりの激務だったそうです。
いつの時代でも、激務で休みたくなってしまうんですね〜。
ちょうど、この時にうつ病の本を読んでいましたが、奈良時代にも仕事が忙しくってうつ病になってしまった人もいるのでは、なんて考えてしまいました。
先日大琳派展に行ってみて江戸時代であれば作者が誰かで評価されますが、この時代の作品は誰が使ったのか、どんな時に使ったのかで評価されます(といっても、1250年前のものですから歴史的価値だけでもすごいものですが・・・)。
時代によって、アートの形が変わるものです。
Art人にやさしく 山田泰久